すべての働く人のための新しい経営学
起業、経営。
『今何からはじめたら良いかわからない…』
『今何がうまくいっていないから、結果がでていないのかわからなくて迷子になっている…』
『自分の事業の存在意義がどこにあるのかわからない…』
『自分の立ち位置がわからなくなってる…』
『そもそも価値って何?』
『経営って??』
と思っている方に役立つ経営学の本。
下半期の動き方を見直したい方にも。
【今日の読書】Day107
新しい経営学
三谷宏治 著 ディスカバー・トゥエンティワン 2019年
企業はどのように生き残り続けているのか?
なぜ続くのか?続く理由や要素は何なのか?
私たちは何をすべきなのか?私たちの存在理由は?
今、何が必要で、どのようにやっていくと良いのか?
その答えが全てこの本の中で見つかる。
19歳向けに書かれた経営学はとても理解しやすい。
私たちは、起きてから寝るまで、どれだけのイノベーションに支えられているだろうか?
私たちが受け取っている価値に気づくと、きっとあなたが提供できる価値を見つけるヒントになる。
全くの「ゼロ」から価値を生み出すのは不可能。
この本の思考フレームと既にあるイノベーションから、あなたの価値を生み出す全体像とその価値を育てる全体像を把握できる。
すべてのことを全て一人でやろうとしていることが、どんなに難しいかということにも気付けるので、自分がやらなければいけない重要な役割にフォーカスし、他のことは任せる覚悟もできると思う。
事業の問題点も丸わかり!!!〝使える経営学”の本
❶[3セレクト]
①経営学6分野とビジネスモデル
■経営学:「経営戦略」「マーケティング」「アカウンティング」「ファイナンス」「人・組織」「オペレーション」
■ビジネスモデル:「ターゲット」(誰に)「バリュー」(価値)「ケイパビリティ」(どうやって)「収益モデル」(利益)
経営戦略論とマーケティング論は、事業のターゲットとバリューを決めるためにある。
孫子は、開戦前の軍議での敵味方の状況分析、比較を重視した。
・分析項目「五事七計」
■五事:
道・・為政者と民が一致しているか
天・・気候などの自然
地・・地形
将・・戦争指導者の力量
法・・軍の制度・軍規
■七計:
1、敵味方、どちらの君主が人心を把握しているか、
2、将軍はどちらが優秀な人材か
3、天の利・地の利はどちらの軍に有利か
4、軍規はどちらがより厳格に守られているか
5、軍隊はどちらが強力か
6、兵卒の訓練はどちらがよりなされているか
7、信賞必罰はどちらが明確に守られているか
→孫武が海戦にあたり、最も重視したのは戦略上のポジショニング(3)ではなく、兵の数や武器の多さ(5)であり、人の要素だった。君主・将軍のリーダーシップ(1、2)、兵のスキル・統率とモチベーション(4、6、7)こそが、勝敗を分けると考えていた。
つまり、事業のあらゆる側面を捉えて判断していくことが重要。
②バリューの変革(越後屋の例)
三井高利が江戸で作り上げた越後屋のバリュー。
1、イージーメイドや既製品:何ヶ月も待たずともすぐに着られる
2、定価販売:客による差別なし、誰でも一緒のワンプライス
3、切り売り:小物も作れる、気楽に寄れる
4、低価格:同じものが競合より何割も安い
5、支払いは現金のみ(富裕層には嫌われたが、中間層には受けた)
・ターゲット:富裕層→中間層へ拡大
・バリュー:一物多価の掛売り、外商、オーダーメイド→現金掛け値なし、切り売り店前仕立てうり(即日)、安価
・ケイパビリティ:小型専門店、仕立ては外部化→大型店舗、担当制で早期育成、分業、仕立て部隊
・収益モデル:高価格高マシーン、貸し倒れが前提→安価に大量販売、貸し倒れなし
③ケイパビリティは、筋肉と飛躍力によって決まる
ケイパビリティ=「リソース(経営資源)+オペレーション(運用方法・仕組み)」
筋肉が少ないと、筋力に限界があるのでどんなに頑張っても跳躍力は上がらない。でもやたらに筋肉を増やしても体重が重くなって跳躍力は低下する。跳躍力強化には質の良い筋肉が適量必要。事業で言うと、働く人や設備、良い原材料や資金(資源)。
どんな資源を持っているか?どれだけ上手に使いこなせるか?の両方が必要
❷[マイエピソード]
よくある経営学の本は、難しい言葉ばかり並んでいて、小難しくてわかりにくい。わかりにくいと、現場でなかなか生かせない上、頭が余計複雑になって、形になりにくい。経営学の本を手にする度に、頭を抱えていました。勉強をすることが目的でなければ、難しい経営学の本を読んだり、1から100まで理解する必要はない。この本で十分ー!
❸[今日からのアクション]
企業のビジネスモデルを図解化して、自分に置き換える