定年再雇用で1年働いたら年金はいくら増える?
定年再雇用で働くと、定年前よりも賃金が下がることが多いと思います。
でも、賃金が下がっても厚生年金加入者として働き続ければ、その期間のぶんだけ将来の年金が増えることになります。
どのくらい年金額を増やすことができるのか見てみましょう。
老齢厚生年金の額は働いた期間(加入期間)と給与額で決まる
第1回の記事で、老齢厚生年金額は加入期間の長さと現役時代の給与額に応じて決まることについてご説明しました。
たとえば60歳から61歳までの1年間、働いたらどれくらい年金額を増やすことができるのでしょうか。
老齢厚生年金額の計算式をもとに早見表を作ってみました。
月収30万円で1年間働いたら
早見表をご覧ください。
定年再雇用後、60歳から61歳になるまで、月収30万円(税込)で1年間働くとします。
この場合の月収は交通費等も含めた税込月収です(実際の年金額計算で用いる平均標準報酬額はもう少し複雑で計算方法が異なります。年金額はめやす額としてご覧ください)。
平均標準報酬額30万円、加入期間1年の場合は、19,732円。60歳までの分に上乗せして約2万円年金額を増やせるイメージです。
月収30万円で5年間働いたら
同じ月収30万円で65歳まで5年間働いた場合はどうでしょう。
早見表では98,658円になっていますね。約10万円年金額を増やせるイメージです。
このように、会社員として厚生年金に加入して働き続けることで、その期間分を将来の年金額にプラスして受け取ることができます。
60歳以降働くことで数年後に受け取る年金額を増やせる
年金ってもらえるかどうかわからないんでしょ?とよく言われます。
少なくともいまの年金制度では、わたしたち会社員の日々の精勤は、毎月保険料納付記録として国の年金システムに保管され、将来の年金額に反映されます。
60歳以降も働き続けることを選択することは、自分で自分の年金を増やす選択となるのです。
皆さまのライフプランに、この記事が少しでもご参考になりましたら幸せです。