『大和ミュージアムと呉まち歩きの謎』 クリアしました
正統派のウェルメイド街歩き体験ができました！
実は当初、SCRAPさんが開催していた、広島市のおりづるタワー付近の周遊謎解きをプレイする予定だったのですが、広島入りする直前にこれが終了してしまった（配布キットが尽きたそうで……）のが発覚しまして。
大慌てで近隣の他の周遊謎解きを探したところ、見つけたのが、この呉市の街歩き謎解き。
という訳で、かなり直前にプレイを決めた謎解きだったのですが、やってみたらこれが大当たり！ 非常によく作られた正統派街歩き謎解きで、初めから終わりまでずっと楽しい時間を過ごすことができました。
キャラクターのクレ船長が「極上の謎解きと呉の街を堪能してくれ！」と言っているのですが、まさに極上でしたよ！ オススメです！
じっくり歩いて歴史を堪能
タイトルにある通り、戦艦大和を初めとした旧海軍と現在の海にまつわる様々な技術を紹介した「大和ミュージアム」をスタートに、呉市のあちこちを歩く謎解きです。
……というと、ものすごくフツーな感じに聞こえてしまうのですが、実際、変にひねった作りはしておらず、行く場所の歴史と見どころと魅力を真正面からしっかり紹介しつつ、手応えのあるいい感じの謎と取り組む内容のプログラムです。
ストーリーは特になく、キャラクターのクレ船長が案内するというシンプルな進行ですが、このクレ船長が意外と可愛い（笑）。特にエンディングシーンの台詞が個人的にツボにはまり、珍しく萌えました。
行く場所は、恐らく呉に詳しい方ならピンと来るところなのだと思うのですが、私は全然土地勘がなかったので、「次行くところはどんなところなんだろう？」状態が最初から最後まで続き、ずっと新鮮な気持ちでプレイできました。
次行く場所の誘導が、謎なのですが親切で、途中で訳が分からなくなったり迷子になったりする心配はほとんどないです。方向音痴なのですごく助かる。でもちゃんと面白いんですよ。謎の難易度は、謎解き慣れしている人ならノーヒントでも十分解けるラインだと思います。LINEを用いたヒントも親切ですし、詰まることはないでしょう。
最初から最後まで、信頼感があり、なおかつ遊びやすい
地味にコレすごいことなんですが、謎解きの途中で、「こんなの無茶だよ」「こういうのアリなの？(´；ω；`)」みたいな気分になることが一度もなく、わからなくても「ちゃんと考えればわかるはずだ！」という気持ちを持ち続けられました。謎の難易度と作りとキットの製作が、非常にいいバランスを保っている証です。
行くところは平たい場所が確保しやすく、凝った謎を解くのにそんなに苦労しません。最後はカフェに入って解きましたが、そんなに広いテーブルがなくても、じっくり考えれば解ける作りです。
大和ミュージアムだけは、人気なので超混雑します（笑）。正直なめていたので、入り口のミュージアムショップでの長蛇の列に茫然としました。
ですが、そこ以外はそんなにめげるほど混んでいる訳ではなく、さりとて不安になるほど人がいない訳ではなく、いい旅気分を味わいました。途中で入った呉市の「こりた茶屋」さんは、ケーキが素朴ながらめちゃめちゃ美味しくて、この値段で大丈夫なのかと余計な不安にかられました（笑）。
謎解きキット、しっかりした作りで持ち歩きやすく、デザインも綺麗です。
周遊謎解きなので、途中で工作もはさまるのですが、その工作もやりやすい作りで、ストレスがありません。でもできあがるものがすごく綺麗で、つい写真撮っちゃいましたよ……。
呉、いいところですね
謎解きのプレイ中に触れる、様々な歴史。旧日本海軍との関わりが深いので、正直楽しいものばかりではないのですが、そういうしんみりした、あるいは明るいとは言いがたい話も触れてくるので、誠実さを感じました。
私は実は、神奈川県横須賀市に縁がある人間なのですが、どちらもかつて旧海軍鎮守府が置かれたという共通点があり、雰囲気が似ています。なので歩いていて不思議な懐かしさもおぼえました。
道が広くて街歩きしやすく、お店もそこそこあって、緑や自然も目に入って……と、広島市よりも落ち着く雰囲気を感じる街でした。全くの個人的感想ですが、住むなら広島よりも呉かも知れません（笑）。
残念ながら、このプログラムをプレイしている人はたくさんとは言えないので、途中仲間を見かける確率は、地下謎などと比べるとあまり高くはないです。ですが、逆に言えばネタバレになる可能性も低いので、じっくり解きたい人にはこれもむしろ利点かも。
大都市圏とは言えない場所のタイトルのせいか、全然知られてないプログラムな気がしますが、正直ここ1年でプレイした謎解きの中でもダントツと言っていいオススメプログラムです。
謎解きの難易度のほどよさ、作りの丁寧さ、遊びやすさ、呉という街の雰囲気、キットの綺麗さ、どれも素晴らしい出来だと思います。遊べてよかった！
もし広島方面に行くことがあったら、これの為に呉に足を伸ばしていただきたいですね！
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