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『ナゾときっぷ2024 キテレツ博士の新天地』 クリアしました

 路線の短さを感じさせません。

 阪神・阪急線を縦横無尽に駆け巡る、関西の鉄道系周遊謎解きでは恐らく一番大規模なタイトル「ナゾときっぷ」シリーズ。
 今年は駅が2つ新設されて延伸した北大阪急行が特別参加となりまして、何と3作品+完結編の4本体制という豪華ラインナップです。

 阪神・阪急線は5月にクリアしました。

 が、そこから夏を通り越した猛暑が始まり、とても外を出歩く周遊型謎解きができる状態ではないわ……と涼しくなるのを待っていたら、こんな終盤期間ギリギリになってしまいました。何とか期間内に残りを遊ぶことができてよかった。
 そしてこの北大阪急行編、3タイトルの中でもトップクラスに面白かったと思います!


謎のバランスがよかったと思います

 大阪行きの新幹線が、例の大雨によってダイヤが乱れに乱れ(誘導のアナウンスとか皆無だったので、状況が全然わからず、大量の人が改札前に滞留してヒドイ有り様でした……)、何とかかんとか現地に着いた時にはすでに日暮れ。
 そこから根性で中盤まで解き、次の日にクリアという変則的な解き方をしたせいで、わかりやすく何時間かかったとは説明しにくいものの、どうやら6時間程度でクリアした模様です。ほぼ公式想定時間ですね。

 謎は、論理パズルもの・工作もの・現地の風景やアイテムをキーにした暗号もの・指示に従って道を歩かせる誘導もの……とバリエーション豊富ですが、どれもほどよい難易度でした。
 立った状態で解くものは簡単なメモ程度で解けるし、平たいスペースが必要な謎はカフェやテーブルを見つけられるところで出題されるので、謎を解くことに集中できます。
 キット付属のパーツを使った工作ものの手順は、ちょっと面倒なんですが、何度も解くことになるので、終盤はやり方を覚えることができ、スムーズに(笑)。パーツの数もあまり多くないのでストレスが少なく、落とす不安も若干少なめです。

 ラストの大謎は「何をすれば突破口が開けるのか」を見つけるのが大変ですが、ヒントを見ればまず問題なく解けるのではないかな。最悪、答えも見られますし……。
 答えを見て「こんなんわかるかー!」みたいな気分になる問題はないので、解けるにせよ解けないにせよ、後味はいいです。

歩き甲斐のある北大阪急行沿線

 舞台になる北大阪急行は、駅数6つの短い路線ではあるのですが、その駅をフル活用していることもあり、密度が濃くて充実した街歩きという印象です。緑地や公園の緑がたくさんあるので気持ちがいいし、一方で綺麗なお店もいい感じの頻度でぽんぽんと出現してくれます。
 われわれ、前述したように夕方から始めるという変則的にもほどがあるやり方をしてしまったためにお店が結構閉まっていたのですが、解くことはできたので、お店に入らないスタイルでも何とかなるかと。
(最後の大謎はテーブルのあるところじゃないと無理だと思うけど)

 あと、今回キットで紹介されているお店やスポットが、どれも雰囲気がよさそうで、全部に行けなかったのが残念なくらいです。
 ちなみに私が特にお気に入りだったのは、箕面萱野駅から歩いて少しのところの紅茶専門店「テクテク紅茶や」さん。

ご店主が自ら揉撚・乾燥・醗酵をして作られた紅茶、びっくりするくらい美味しかった!
長居するつもり満々で全部載せプレートを頼んだ。美味。
スコーンは卵多めのレシピと思われ、もっちり濃厚。

 さわやかな香りのいい紅茶と、素朴ながら上質のお菓子、そこで補充した糖分がどんどん消費されていく謎と、贅沢な時間でありました(笑)。
 お店で「東京から来ました」と言ったら、結構驚かれました。滋賀や京都から来る方は結構おられたけど、東京からの人は初めてだったらしい。

ストーリーは奇想天外だけど王道

 人間性のないマッドな若手科学者と、過去の記憶を写真として再現するオーパーツガジェットの組み合わせが、ストーリーが展開するにつれどうなっていくのか……がこの物語の味わいです。
 阪神・阪急編と同じく、正直リアリティはない訳ですが、設定が初手からリアリティがないために、逆になじんだというか、「こういう物語だな」と素直に飲み込めました(笑)。
 一方で、物語の途中で出会っていく人々の言動はリアルというか、ああ〜高校生ってこんな感じだよな〜という甘酸っぱさがあります。悟くんの言動のひどさと合わせてなんとも言えない落差が笑える。
 そんな感じで、オチは大体想像通りでしたが、楽しめました。

 阪神・阪急と続いてこの北大阪急行で締めくくった訳ですが、なんだかんだで一番好みの作品でした。最後にこれを遊べてよかった! オススメですよ。
 そして最後に完結編に挑戦した訳ですが……それはまた後日。

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