『彩り電車と思い出の宝探し』 クリアしました
「探検!」という気持ちが蘇る。
千葉県流山電鉄の周遊謎解き『彩り電車と思い出の宝探し』、結構ギリギリになってしまったのですがクリアしてきました。
流山電鉄は、通称「流鉄(りゅうてつ)」、流山から馬橋(松戸市)をつなぐ可愛いローカル線です。二両編成の味わい深い列車がトコトコ走る姿は、ほのぼのという言葉が具現化したよう。
そんな流鉄のイメージを、まさにそのまま謎解きにしたような内容になっておりました。
流鉄は長い線ではないのですが、逆に全ての駅をフルに使う内容となっており(謎解きキットを見ればそれがわかるのでネタバレではないです)、鉄道コラボ謎解きとしてものすごい充実度でありました。
沿線の空気を満喫できます
流鉄沿線に住む「宝探し」が大好きな少年が、引っ越してしまった宝探し友達の少女のメッセージを頼りに、ひとりで宝探しをする……という、何ともハートフルなストーリーラインです。
なので、行く場所もいかにも小学生の子供が探検感を味わいそうな場所です。でも大人が行っても興味深いところばかりでしたよ。
流山線沿線は、かつて醤油やみりんの生産で栄えたところで、近藤勇絡みの旧跡もあったりして、ふつうのベッドタウンと思っているといきなり歴史を感じさせるものがドカーンと現れて、歩いていて楽しいところでした。
しかし、ぶっちゃけ川越や谷根千のような統一的な観光地としてのまとまりは、あまりありません。逆に言えば、押しつけがましい観光感が全然ないので、これはこれで流鉄のほのぼの感とマッチしている良さがあるように思います。
小学生の目線で探検気分を味わうもよし、大人目線で歴史に思いを馳せるもよし。実は色んな味わい方ができる周遊になっていました。
ハイヒールでやってはいけない謎解き
とはいえ、親切な観光地ではないので、お店は正直少ないですし、流鉄は本数が多くないので待ち時間はそれなり発生します。
あと行く場所が駅から結構歩いた先だったり、坂道や足下の悪いところもあります。だからこそ小学生の探検気分を満喫できるんですけど、ガッツリ歩きます。
まぁ、デートでこの謎解きを使おう!というカップルが、ヒールのある靴でドレスアップして来るとは思えないですが(笑)。
家族連れの方がやっているのを結構お見かけしました。それこそ小学生くらいのお子さんが、テンション高く走っていくのを見て、微笑ましい気持ちになります。
歩く距離がそれなりありますので、時間は結構かかります。午前から始めれば1日で終わりますが、午後から始めると暗くなって手がかりを見つけるのが難しい。足下が暗いと危ない道も多かったですし。……しかしわれわれ、都合で始めたのが午後3時からというていたらく(笑)だったので、結局2日に分ける形でクリアしました。
謎の難易度が絶妙
謎は5問あり、それらを解いて明らかになるキーワードから、最後の行き先を特定する形式です。謎解き慣れしていればほぼノータイムで解ける謎ですが、最後の行き先の謎は意外に難しい……。
ヒントは「沿線の施設・お店に掲示してある」という形式で、わからない場合はそこまで足を運んでね!というタイプです。これ、なかなかうまいやり方だと思います。われわれは最後の謎だけヒントを利用しました。ヒントの場所がものすごくかけ離れた場所にあったりはしないので、観光のつもりで足を運ぶのもアリでした。
タカラッシュさんは、結構「ヒントにならないヒント」を出してくる悪癖(笑)があるのですが、今回は結構ヒントがうまく機能していました。最後の謎でどうにもわからないところが、ちゃんとヒントを見たらスルスルと解けて、気分がよかったです。
そして迎えるエンディングも、まさにほのぼのという感じで、この探検の締めくくりにふさわしい内容でした。
ちょっといつもと違う風景を見に足を運ぶ小旅行、というのにぴったりのボリュームと雰囲気の謎解きでした。
……と言いつつ、われわれは先にも述べた通り、自分たちの勝手な都合で午後3時過ぎから始め、どんどん暗くなる中で坂道や階段を上り下りし、列車の待ち時間が惜しくて駅間を歩く暴挙に出て、もはや夜という状況で最後の謎にお手上げになって別日に改めてヒントを見に行く……という、別の意味での探検モードでプレイしてしまったのですが(笑)。真っ暗な中で、灯のないとある場所をうろうろするのは、どっちかというと肝試し系の所業である。こんなことはしてはいけません。
もうすぐ(3月いっぱいで)終わってしまうので、なかなか「ぜひ遊んでね!」とは言えないのですが、もし都合の合う方がいらしたらぜひ。あと、次回作も期待しちゃいますね。