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身分証の偽造(第39話)

SNSで大反響だった実話
小5と余命宣告」続編(第39話)です。

父ひとり、子ひとりの家庭で育った娘が
小5の時に、その父の余命宣告を受け
その後の覚悟と成長を描いた実話。

脚色は一切なし。
むしろ、各方面に配慮し
わざわざ抑えて書いているくらいです(笑)

ということで、
これは長~く続く連載ものです。


思い込みという鎧を背負い、

重くなっているアナタに

非常識で自由な世界をお届けしています。


最終話まで読んでもらえたら

世界は、

自分が思っているより

ずっと優しくて

人生は、

覚悟を決めて動くだけで

思いどおりになる


ということに気づけるかもしれません。

初めての方は、1話からどうぞ。





勤めていたコンパニオン会社は、

経営者(ママ)の逮捕と、

その後のママシャブ漬けにより

崩壊寸前となった。


沈みゆく船に、用は無い


これが現実。

みな生活がかかっている。

稼げないのなら、長居無用。


ママに対して、信頼や愛情が無くてよかった。

とすら思った。


もし私の中に、彼女を慕う気持ちがあったら

きっとその様に、失望しただろう


彼女をかばって

事情聴取でウソをつき続けたことを

後悔したかもしれない


もしかしたら、その失望の気持ちから、

彼女を責める気持ちや

怒りが込み上げてきたかもしれない


そして、持たなくてもいい

恨みの感情が出てきたかもしれない


それら、すべて一切無かった。



他人に期待しない

とは、こういうこと。


そもそも


失望や怒り、恨みの前提となる

執着が無いのだ


どうでもいいことに

人の感情は揺さぶられない。



居場所を変えようとする自分に

なんの負い目もなく

ただ淡々と、次の動きに移った。


今まで通りに、、、

とは行かなくても

家賃を払って、生活費と留学資金と、、、

親への仕送りもあるし、、、

最低でも、月に20万は欲しい。


とはいえ、この時点でも まだ17才。

正攻法では、夜の仕事は無理だ。


正攻法ではね、、、


幸いにも、久々に再会した友達が

「うちの店においでよ!!」

と、その子が働いていた店に誘ってくれた。



運命の分かれ道となった

ママ逮捕の事件が起きたおかげで

その子と再会できたのだから、

人の縁とはおもしろい...


その友だちが働いていたのは、

指名制のキャバクラ。


その子が、

そこの社長に口添えしてくれたおかげで

すぐに面接に行けた。


ほんの10分くらいの面接で

雇ってもらうことがあっさりと決まった。

最初の2ヶ月間は、保証給も出るって。


指名が取れなくても、

2ヶ月間は、給料を保証してくれるってことね。

(よかった~♬)


では、よろしくお願いします!


と挨拶して帰ろうとた時

社長は、思いもよらぬひと言をかる~く放った。


「身分証のコピーだけ提出してもらうから

 よろしくね。

 初日に持って来てくれればいいから」


えーーーーーっ!!! Σ(・□・;)


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