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ああ地上よ、あなたはあまりにもすばらしすぎて、だれもそれに気づかないんだわ
我々が生きているこの世界のすばらしさは、生きているうちには気づかないものである。(ソーントン・ワイルダー)
見出しのことばは、
アメリカの劇作家・
小説家ソーントン・ワイルダー(1897~1975)の
作品『わが町』での
台詞の一部を
抜粋したもの。
ピューリッツァー賞を受賞した
「わが町」という作品は、
日本でもよく
知られています。
ピューリッツァー賞とは
ジョセフ・ピューリッツァーの遺志に基づき、毎年アメリカ合衆国において新聞、雑誌、オンライン上の報道、文学、作曲の功績に対して授与されるアメリカで最も権威のある賞のひとつ。
物語は、
ニューハンプシャー州の
グローヴァーズ・
コーナーズで育った
少女エミリーの話です。
彼女は幼なじみの
ジョージと結婚しますが、
出産のために
亡くなってしまいます。
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しかし、
彼女はもう一度
生きていた時代に
戻りたいと願い、
その願いがかない、
彼女は自分の
12歳の誕生日に
戻ることが
できるようになります。
このことばは、そのときのものである。
彼女は、
人生の一瞬一瞬が
幸福に満ちていることを、
人間は生きている間には
気がつかないことに
気づきます。
普段の日常の中にこそ、
素晴らしい価値があることに
気づかされる言葉です。
アメリカの劇作家
小説家ソーントン・ワイルダー(1897~1975)は、
従来の演劇の
約束事にとらわれず、
新しい手法を取り入れました。
彼の作品は、
アメリカ現代劇の
先駆的な試みとして
注目されました。
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アメリカの演劇界と文学界の実力者、
ソーントン・ワイルダー。
1897年4月17日(牡羊座)
ウィスコンシン州マディソンに
生まれたワイルダーは、
新聞編集者であった父親が
一家を香港や上海といった
場所に連れて行き、
世俗的な影響を
受けたことから始まった。
こうしてワイルダーは
中国の学校に通うようになり、
その後アメリカの
イェール大学で教育を受け、
ローマのアメリカン・アカデミーでは
考古学を専攻した。
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その後、
ニュージャージー州
ローレンス・ヒルでフランス語教師として
教職に就いた。
しかし、彼の天職は
ストーリーテリングにあった。
1928年、魅惑的な小説
『サン・ルイス・レイの橋』で
ピューリッツァー賞を受賞。
同年には、
痛烈な一幕劇を作る
彼の才能を示す作品集
『平静を乱した天使』が出版された。
ワイルダーの才能は
それだけにとどまらなかった。
1938年、彼は象徴的な
戯曲『わが町』で
再びピューリッツァー賞を受賞した。
1943年には
戯曲『危機一髪』で
さらに3つの
ピューリッツァー賞を受賞した。
文学的業績だけでは
物足りないのか、
ワイルダーは1955年以降、
ハーバード大学の教授としても
知恵を分かち合った。
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彼の劇作家、
小説家としての遺産は、
アメリカ演劇界の
景観を形成し、
数え切れないほどの語り手に
インスピレーションを与え、
世代を超えて受け継がれています。
おすすめ映画
ソーントン・ワイルダー作とは別ですが、
こちらも『わが町』に通じる感動を
呼び起こさせられる映画です。
主人公のジョージの物語を通じて、
生きることの尊さと
人の繋がりの大切さを
感じられる素晴らしい名画。
自分の存在が周りに
与える影響力や
自分の存在価値を再認識し、
一人一人が大切な
存在であることを
忘れずに生きていける
勇気をもらえます。
ぜひ、
この感動的な物語たちから
生まれる気づきを
大切にしていって
いただきたい。
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