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【デザイン基礎かるた:よ】

様式を
知れば引き出し
増えにけり

ここで言う様式とは、『美術様式』のこと。
中学校あたりの歴史や美術の授業で触れられてるので覚えている人もいますかね? ビザンティン、ロマネスク、ゴシック、ルネサンス、この辺のワードだけはなんとなく記憶の隅に…という方が多いかもしれません。

デザイナーを目指す方、またスキルアップを狙うデザイン初心者の方は、少なくとも西洋の大きな美術史の流れとその傾向を頭の中に入れておいた方がよいでしょうね。
私たちが日々制作するものに直接取り入れる機会や、そこからヒントが得られることも少なくありません。
私は特に、占いのサイトや時代劇のサイトなども作らせていただいた経験から、『知っておいて、どこにどんな資料や使えるパーツがあるか把握してくだけでだいぶ楽!!』と強くお伝えしております。

たとえば、パブリックドメインで見られる絵画ですごくざっくりと特徴がわかりやすい時代を抜き出してみると、こんな感じ。

◉初期ルネサンス
「人間であること」の誇りと自信を表す人間中心の世界観
この頃は画面全体が明るい印象

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左:サンドロ・ボッティチェッリ 「ヴィーナスの誕生」 (1483-1485)
右:フラ・アンジェリコ 「受胎告知」 (1430-1432)

◉バロック様式
聖書、宗教の他、風俗、風景、静物などはっきり現実に基づいたモチーフで
強いコントラストが印象的で陰影をしっかり描いたものが多くなる

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左:カラヴァッジオ 「聖マタイの召命」 (1599-1600)
右:レンブラント・ファン・レイン 「夜警」 (1642)

◉印象主義
色の異なる小さな点を重ね、目の中で重なるような効果など、描き方の発見や発明。光による微妙な色の変化までもとらえた絵画や絵師が多い

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左:ピエール=オーギュスト・ルノワール 「パリのポンヌフ」 (1872)
右:クロード・モネ 「モンソー公園」 (1878)

◉アールウーヴォー
工業化時代の反動で植物の自然なラインや、デフォルメされた美しい曲線が見直され、デザインされた文字との組み合わせも見るようになった

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左:ロートレック 「ディヴァン・ジャポネ」 (1892-1893)
右:アルフォンス・ミュシャ 「パリ・1900年」 (1899)

といった感じで、大雑把でもいいので、日本や諸外国の大きな流れと特徴を掴んでおくと制作時に資料が探しやすくなるのです!
あと『中世っぽく』などとフンワリ言われたとしても『中世って結構長いですけど…どのあたりですかね?』と切り返してより的確な情報を得ることができる。
『ね』の時にもちょこっと触れてました。


しかしこの話、すごい壮大なんですよ。。とてもとてもこの1ページに描き切らんので、よくまとまっている記事や本も紹介しますね。

↑こちらの記事、サムネがないので伝わりづらいですが、主な様式の流れがバッチリ抑えられているし、他の記事のアートや名画の解説なども分かりやすく、もし『アートってこれまでなんか敷居が高くて…』という方でもスイスイ読めてしまうと思います。

また、日本の美術史と照らし合わせて見てもそれぞれの国の独自の変化が面白いですヨ。

自分が楽しく学べる方法で、もう一度義務教育で習った記憶を呼び起こしてみてはいかがでしょうか?!

※9/12追記
最近、私が作業のお供にしているyoutubeがコレ!
山田五郎さんのアート解説、様式+画家の知識などモリモリに、とても面白くまとめて解説くださいます♪ 
次に、次にどんどん見たくなるコレ無料でいいの!?動画、もし興味がありましたら上記のお勧め本と合わせてご覧ください。



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