【デザイン基礎かるた:ん】
ん〜微妙
そうなる前の
すり合わせ
『ん』の付くデザイン用語なんてないさ!
でもこの言葉を先輩やクライアントから言われている新人デザイナーは結構いるんじゃないかしら?!(実は同僚だったあるADの口癖。彼は完全にダメだなと思ってる時に言うのを私は知っている。)
デザインチェックや第1稿提案の時の反応はドキドキしますよね。
『ん〜微妙』『なんか…ちょっと違うんだよね。。』
デザイナー側からするとショックな言葉、実は先輩・依頼側も言わねばならない時はとても残念な気持ちです。
「あれ、あのオリエンじゃ伝わらなかったのかな。。」
「しっかりお願いしたつもりだったけど…私が足りなかったのかな」
「言葉にできないけど、なんだろうこの違和感…」
あたりの、複雑な気持ちのこもった一言なのです。
やり直しで時間も心もすり減らす、その前に…!
デザインスキル・コミュニケーション能力・職種、すべてが異なる人とクリエイティブの仕事をしていく時、必要なのはお互いのイメージを近いところまですり合わせるコミュニケーション。
チェックポイントは、
・フンワリした言葉のままにしているところはないか
・具体的なイメージまで共有できているか
・制作物の目的と作りたい印象がブレていないか
などなど。規模にもよりますが、上記はどんなに小さな案件でもがっつり本番デザインを作る前に認識を合わせておいた方がよいところです。
そのうち、最初の「言葉のすり合わせ」は、制作者と依頼者のうちどちらかではなく、お互いの歩み寄りで頑張っておきたいところ。
前に、依頼者側の方に向けてワークショップを行った際の資料がこちら。
上の画像内のような大きな括りの言葉ではなくて、もう少し砕いて伝えてもらえるとよいですね。
お客さまの言葉が少ないようならば、デザイナーやディレクターはうまく聞き出せるよう、コミュニケーションの仕方も学んでいきましょう。
「それを考えるのはお前たちだろ!」と怒ってしまう依頼者さんもいるようなのですが違います。
最終的なデザインの成果物は、デザイナーだけが作るものではなく、依頼者・制作者が違う役割を持ちながら一丸となって作り上げるものです。
なので、画面・紙面のデザインにおけるコミュニケーションで言葉が出に場合は、こんなイメージ掘り下げツールを使っていくのも良いでしょう。
言葉のイメージが共有できた後は制作に移っていくのですが、すり合わせは各制作フローの終わりで必ず『この認識で大丈夫ですよね?!』を確認するミーティングやお伺いの機会を持つ。というのがキモになります。
デザインの見た目に関しては、小さな案件だったとしても、Webサービス(canvaやAdobeSpark)などを使ったりして、『こんな色で画面ができるよ、こんな感じの印象になるよ』という画面を簡易的に作って共有しておくというのも、最後のすれ違いを起こさないための手ですね。
もっと簡易的に、Pinterestでムードボードを作ってイメージを共有したりもアリ。↓これはあるバンドのTシャツデザイン前にメンバーに共有したもの。
確認に必要な
・言葉の解像度『に』の回
・すり合わせる必要のある項目『と』の回
でもお伝えしておりましたが…
ここまですり合わせながらなお『ん〜微妙』が発動してしまう場合は、画面デザイン(素材を画面に合うように調理する)能力が未熟すぎる可能性アリ…!
たくさんよいデザインの参考資料を見て、自分に取り入れるためのトレーニングをしなければならないかもしれないですな…精進あるのみ!!
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