Kozue Sato

2014年からカナダで暮らしています。「人種のモザイク」というイメージを持つトロントに5年、「世界で最も住みやすい」イメージのバンクーバーに半年。そのイメージの解像度を上げて見ている景色や日常を綴ります。 https://satokoz.com/

Kozue Sato

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もう二度と食べられないものをテーマにした本、『つぶれてしまった旨い店』。

15年以上も前のこと。上京3年目の私はDJとレコードのことばかり考えていて、やりたい仕事もなかったので日々クラブに入り浸っていた。渋谷のOrgan Barで出版業界の方たちと知り合い、若さと勢いと生意気な発言しか取り柄がなかった私を面白がっていただいたのが転機。雑誌の編集部に立ち入らせてもらった後に「私もライターになろう」と思い立ち、千駄ヶ谷にある編集プロダクションで働き始めた。 同編集プロダクションの仕事は主に街の情報誌、特にグルメ特集が頻繁だったので、都内の飲食店をとに

    • 「BLACK LIVES MATTER」を支援するための寄付先まとめ

      ジョージ・フロイドさんの家族を支援するための基金をはじめ、過激なプロテストによって街が破壊されているミネソタ州の地域を助けるための団体、人種問題、人権問題、警察の暴力問題に取り組む団体など、ドネーションを受け付けている機関をまとめました。  ※随時調べて追加していきます。 BLACK LIVES MATTER運動を支援する寄付先 「ジョージ・フロイドさんの家族を支援するための基金」 ジョージ・フロイドさんの葬儀と埋葬の費用、家族の精神カウンセリング、法廷手続きのための

      • ジョージ・フロイドさんの事件を機に考える、人種問題に対して私たちができること

        「アメリカで黒人が、白人の警官に殺された。無抵抗の黒人の首を膝で押さえつけている警官の動画がシェアされている」 ミネアポリスの警官にジョージ・フロイドさんが窒息死させられた事件について、先に知った夫から聞く。 「まさか、殺しただなんて。何かの間違いでしょう?」 と言いながら、ソーシャルメディアで拡散されていた例の映像を見る。 「息ができない」と苦しむジョージさん。「やめてくれ」と懇願する周囲の人々。権力者特有の灰色の正義を顔に貼り付け、非人道的な行為をやめない警官。動

        • 3度目の結婚記念日に出かけた、トロントの「大きな鼻のレストラン」

          2018年から2019年にかけて、トロントの東側にあるビーチズという静かな湖畔のエリアに住んでいた。 市内で仕事や用事があるときはストリートカーやバスや電車を使って、自宅のドアから目的地までおよそ1時間かけて移動する。東京近郊の逗子や葉山に暮らしたら、きっとこんな感じだろうなと想像していて、人によっては日帰りの小旅行に感じるであろう距離だ。 週に何度かは501番のストリートカーに乗って、クイーン・ストリートを西に向かい、ダウンタウンへ繰り出す。窓際の席に座って足を手すりの

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