見出し画像

下関の奥座敷、川棚温泉 旅の記録

9月下旬、山口県下関市豊浦町・川棚温泉へ1泊2日の旅に出かけました。大学時代からの友人との4人旅。何度もお世話になっている玉椿旅館さんに泊まり、市内の豊北町~豊田町エリアを観光してきました。

下関の奥座敷、川棚温泉は、長府藩主にも愛された歴史ある温泉街。こじんまりとした、静かな温泉街ですが、新しいスポットも続々誕生していて、ワクワクする場所です。

実は2008年1月から2020年9月まで、山口新聞豊浦支局の記者として川棚に住んでいました。今も国道191号を走ると当時住んでいたアパートが見え、国道から川棚温泉街へ行く道沿いには、イケアを「アイケア」と呼んでいた美容師さんがいる美容院があります。

大阪相撲ゆかりの宿 玉椿旅館

今回の旅のメンバーは、大学卒業後から年に1回、旅をしている仲間(全員女性)。4年前、旅行先をネットで調べていて、たまたま見つけたのが「玉椿旅館」でした。当時、私の大相撲熱が最大値に達していて、「ここに泊まってみたい」とダメ元で提案したところ、採用されたのでした。

初宿泊は2020年。そこから玉椿旅館にハマった友達が下関出張の際に泊まるというので私も一緒に泊まったのが2021年11月。2度目の宿泊で、仲良くなった若女将(お相撲好き!)を安美錦引退・安治川襲名断髪式にお誘いして、一気に距離が縮まりました。

女子会での利用ももちろんですが、友人たちは夫婦や両親との旅行にも玉椿旅館を活用しています。お相撲好きな人には胸が高鳴る仕掛けが満載なのですが、小規模の温泉旅館でのんびりしたい、伝統建築を味わいたい、おいしい懐石料理やふぐのフルコース(10月~3月)が食べたい、という人にもおすすめのお宿です。

お相撲ゆかりの宿ということで、大相撲の本場所開催期間に合わせて、宿泊客以外の方も気軽にランチや立ち寄り湯を楽しめる「やどびらき」を行っています。本場所開催期間と連動しているところが、面白いですよね。


本場所開催中=「やどびらき」期間だけ宿の前に登場するのぼり

土井ケ浜遺跡・人類学ミュージアム

川棚温泉の旅1日目。15分遅れで玉椿旅館の駐車場に着くと、友人3人が待っていました。これからどうするのか聞くと、「土井ケ浜ミュージアムに行く」と。曇ったり晴れたりの微妙な天気だったため、屋内施設を選んだようですが、なかなかにシブいチョイス。
以前にもちらっと「人骨に興味ある?」とは聞いた気がするんだけど、特に反応がなく(そもそも時間がなかった)行かなかった場所。ついに行くときがきました。

入り口に立つ貝のモニュメント

土井ケ浜ミュージアムは、約300体もの弥生時代の人骨と副葬品が発掘された、国指定史跡・土井ケ浜遺跡にあり、「土井ケ浜ドーム」では、全員が海に顔を向けて埋葬されていたという人骨のレプリカを見ることができます。

ちょっと懐かしい感じの3Dメガネをかけて映像を見たり、「自分の顔は縄文人?弥生人?」という診断を受けたり。国道沿いの看板のモチーフにもなっている「鵜を抱く女」の解説がほとんどないのは、「実は鵜じゃないし抱いてもなかった」という最新の研究結果が出たせいなのでしょうか。

数年前の旅行で行った吉野ケ里遺跡の甕棺墓を思い出したりしながら、ゆっくり展示を見て回りました。そのうち、4人のうちの誰かが遺跡掘りのバイトに精を出しているかもしれません。

川棚支局時代、大好きだった食堂「ほねやすめ」は、食堂としての営業を終え、休憩所になっていましたが、ベンチに座って、持ち込んだ川棚温泉名物「瓦シュー」を食べました。食堂「ほねやすめ」はわかめむすびが絶品だったんですよ。。。ほんとに。。。


【注意】パイ生地がこぼれやすいので外で食べるのがおすすめ

齋座 わ田

基本、事前の下調べをしないのが私たちの旅なので(大学卒業から早20年、毎年旅行しているんだからそうなるというもの)、ランチは玉椿旅館の若女将おすすめのお店、「齋座 わ田」さんへ。

お昼の時間を少し過ぎていたため、席は空いていたのですがほとんどのメニューが売り切れ。正式名称は忘れましたが、贅沢な海鮮丼をいただきました!店内は落ち着いた雰囲気でとにかくおしゃれ、の一言。お隣の和田水産でのお買い物もおすすめです。

つつみ舎

さて、食後はかわいい文房具とワンコを目当てに、そして確かコーヒーも飲めるはず…と期待を込めて、豊北町田耕のつつみ舎さんへ。

文具や日用品を扱うつつみ舎さん。飲み物だけの喫茶(3席)も。

海から山へ。田園風景を抜け、山並みと風車を眺めているとつつみ舎へ到着。小さな店内を何周も巡り、温かいドリンクを飲み、「東京住みだが犬を飼いたい」という夢を語り、さてどのくらい時間が経ったのでしょうか。長時間、おじゃましました。看板犬ののびも、仲良くしてくれてありがとう。

看板犬ののび。かわいさに友人の犬を飼いたい欲が膨らむ

夕方~夜は玉椿旅館でゆっくりと。ちょうど9月場所千秋楽だったので、すでに優勝を決めていた大の里をテレビで応援。「負けちゃったんすけど」、13勝2敗は立派な成績です。大関昇進が確実になりましたね。時間制の貸切湯につかり、懐石料理を味わいました。一つ一つ、時間をかけて丁寧につくられた料理に、心も満たされました。

2日目もきっちりしたスケジュールはなく、これまた若女将おすすめの梨狩りに行くか~、と言っていたのですが若女将の愛犬とたわむれている間に時は過ぎ…。徒歩で川棚グランドホテルお多福内にあるお土産店へ。車で豊田町へ移動し、豊田梨の直売所で旬の梨を買い求め、スーパーで買い忘れたお土産(おさしみかまぼこ)を買い足し、さて、ランチの時間です。

yamaguchic 銘品店 川棚小町

川棚グランドホテルお多福内にあるお土産品店。地元民から見てもかなりセンスがよいお土産が集まっています。まさに「銘品店」。お土産に悩んだらここでまとめ買いが便利。川棚温泉の他の宿泊施設からも徒歩で行きやすく、ホテル本館とは別棟になっているので、宿泊客でなくても入りやすいのもポイントが高いです。

COCCI(コッチ)

ランチは、私の両親が好きで長いこと通っているイタリアンのお店、COCCIさんへ。パスタもピザもボリュームたっぷりで大満足でした。入り口にあるショーケースのケーキが、いつもめちゃくちゃ誘惑してくるんですよね。今回も全員、ケーキセット頼みました。

楽しい時間はあっという間に過ぎ…。さて次の旅行はいつ、どこへ行くのでしょうか。ちなみに今回、私が友人へのお土産に選んだのは、山口市阿東の友人たちのグループ「あとう畑plus」が作る「ネギもりもりおかず味噌」!道の駅長門峡で購入できます。こちらもおすすめです。

山口市内から川棚温泉はちょっと距離がありますが、なぜかまた行きたくなる、魅力にあふれたエリアです。行っていない場所も含まれますが、私が気になっているスポットをマップにまとめたのでこちらもぜひご覧ください。旅の参考になれば幸せます。

(写真の一部は友人撮影のものを借りました)



いいなと思ったら応援しよう!