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体はシンプルが好き(なはず)

突如として料理ブームがやってきております。カリフォルニアはサンディエゴのマイホームという超局所で。

料理といってもそもそも凝ったものはやらんのです。ただ、凝っていないものさえここ数年はひたすら面倒で、野菜や魚やお肉を適当な味付けで焼くか煮るかするのが精一杯だったところからするとブームと言っていいくらいの熱量でいるのです、最近。

ええい、ややこしい。つまりですね、新しいレシピにトライしたりする心の余裕が出てきたんですわ。いや、心だけじゃない、時間の余裕です。折りしもアメリカは独立記念日の週がやってきておりまして、うちのヨガスタジオはお休みだし、世間もなんとなくお休みムード。だから急ぎでない仕事はせずにいるということが心置きなくできるのです。

写真の映えはこの際おいておいて…

ってね。ついこの間まで、仕事をしない時間は、どこか罪悪感があったんですよ。何もやってない!って。何にもやってないなら料理でもすればいいのですが、わたしはやつ当たってたんですね、夫に。もちろん直接は当たりませんよ。でも、心のどっかで思ってたんです。「いいな、いいな、あなたは仕事を目一杯して、帰ってきたら家事などしなくてよくて」って。わたしだってもっとバリバリ働きたいわ。働いて、家事などは誰かに任せたいわ。

でも、あるとき、ふと気づいたんです。たぶんアカシックレコードのセッションを受けたことは大きく影響しています。何に気づいたって、「今、わたし、かつて望んでいた暮らしをしてるじゃん!」ってことです。

日々、ヨガをし、サーフィンをし、時折ヒーリングをさせてもらい、執筆をして、料理を作り、たまーに庭いじりしたりって(厳密には庭は暑さを言い訳にまだやれてないけど)のんびり暮らすって、これ、いつか神様にお願いしたやつですよ。

気づけば望んだものを与えてもらっているのに、わたしったらお礼はおろか、「何もやっていない」と焦り、前ほど稼げていないからその穴埋めのために家事や料理をしているような気分でいたけど、いやいや違うやん、あんた、嫌いじゃないじゃん、家のことやるの!って忘れていた自分の一部を久しぶりに取り戻したみたいなフレッシュな気持ちです、今。

いや、飽きっぽいのでこの料理ブームがいつまで持つかはわかりませぬ。でもいいのです、じんわり幸せを感じられるのであれば何だって。

って、最初から話がずれまくったけれど、料理の話でした。

料理といえばそれぞれこだわりどころがあると思うのですが、わたしはなぜか文明の利器、たとえばスライサーとかグラインダーとかを使わずに作る、ということに達成感を得る傾向にあります。

何でも包丁でやれてしまう母を見て育ったので、そもそもスライサーとグラインダーの使い方がよくわからならないっていうのもあるのですが。

(にんじんのサラダみたいにどうしても細く薄く切りたい場合はスライサーは使います。でも、にんじんの当て方をずっと間違えていて、最近、まめきちまめこさんの漫画を見て初めて斜めに当てていいんだって知った笑)

亡くなった前夫も料理好きでしたが、彼は「レシピに書いてある通りに作ると料理をした気がしない」とよく言っていました。

つまり、クリエイティブな要素が彼にとっての料理。当時のわたしにはそれはちょっとした衝撃の視点で、しかし言われてみると確かにその通りで、以後はどんどん独自アレンジをしたり独自レシピを開発するようになるのですが、おかげで仕上がりの味が一定だったことがない、かつベーキングとなるとまずうまくいかない…(ベーキングはクッキングと違って化学だというのについ好き勝手に分量を変えるので膨らむものが膨らまなかったりするのに懲りずに繰り返す)。

思うに、わたしはおいしいものを食べたいという欲求がそこまで強くないんです。おいしいものを食べられたらそれは嬉しいけれど、そのために労力をかけるほどの情熱はなくて、食べられれば何でもいいと思っている節があるというか。それが料理にそこまで凝らない理由だと思ってきたのですが、ではなぜ最近、料理熱が急に高まったかっていうと、それはおいしいものを食べたいというよりも「わたしにいい思いをさせてあげたい」っていう気持ちって気がします。

それってまるで親心…愛情の矛先が子どもじゃなくて自分ってどうなのとは思いますが、でも、わたしは自分の体って自分じゃないというか、自分の一部なんだけど世話が必要な別の生き物っていう感覚もあるんです。いわばペットみたいな存在。

うちのペットはサーフィンをして、のんびりして、手料理を食べると、たいていそれだけでご機嫌というすごくシンプルでかわいいやつなんですわ。でも、きっとみんなのペットもシンプルなはずと思うんです。複雑にこんがらがってシンプルさを見失ったときはとりあえずサーフィンをおすすめしたいです。夏ですしね。って、最後はサーフィンを推す話になりました。

今朝の海

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