ファイナルファンタジー15
夫の実家で同居し、子育てに追われボロボロだった私に、夫がくれたプレゼントだった。
実はファイナルファンタジーをプレステでやるのは今作が初めてだった。
ふぁぁ!!いいの?!ありがとうありがとう!!
頑張ってる人にはご褒美があるんだよ、と夫が言ってくれた言葉が忘れられない。
そして。
こんなにゲームで泣いたことはなかったと、この先もないだろうというくらい胸が苦しい。そう、現在進行形で。
すぐむつけて(拗ねるとかいう感じの方言です)、背中を向けて、ちゃらんぽらんで頼りない王子が強くなるためにどうしたらいいんだと必死でもがく姿が愛おしくなった。
盾となる兄貴分が実はかなり繊細で、明るいムードメーカーが重たすぎる荷物を心に抱いていて、侍従のごとく母のように仕える人の愛が深すぎて。
私はあのとき一緒に旅していた。いつまでも続くと思い込みたくなるほどに。
終わらない映画を観ているかのようだった。
四周した。そのたび号泣した。
どこか違う選択肢を選べば、彼らが異なるエンディングが迎えられるのではないかなと本気で調べて探した。
風が吹いて、日差しが照り付け、雨が叩きつけても、彼らと一緒に走り出したくなる作品だった。
最後に出た、作られることのなかったサイドストーリーの小説は、枕元にずっと置いてある。いつでも四人に会えるように。
ノクトの幸せを願って。
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