涙の話(恋愛エッセイ)
私は両目の目じりに涙ぼくろがある。めちゃんこ泣き虫の相である。ご多分に漏れず、ドラマのクライマックス前で泣き、数十秒のニュースで泣き、しまいには映画の予告編で泣く。もはや本編を観ずしてカタルシスを得ている。制作陣が浮かばれないことこの上ない。
確かに幼少期から泣くことはちょくちょくあった。しかしそれは痛みの涙や負けず嫌いだった性格からくる悔し泣きであって、感動の涙を流せるようになるまでは少し時間がかかったことをよく覚えている。
中学生の時、友人二人とラストサムライを観に行