【資産運用の始め方】資産運用はしたほうがいいのか?
「資産所得倍増計画」「貯蓄から投資へ」という岸田総理の言葉を新聞やニュースで耳にするようになりました。老後の年金はどれくらいもらえるのか?今後お給料は上がるのか?などの不安から、「資産運用ってしたほうがいいのかな?」と考え始めている方も多いと思います。
今日は「資産運用の考え方」について解説していきます。
資産運用とは
「資産運用」「投資」と聞くと「なんか怖い」「損しそう」「騙されそう」などマイナスイメージを持たれる方も多いかもしれません。
資産運用とは投機のように短期間ではなく、長期間かけてお金を増やしていくものになります。
私がオススメしたいのは、投資だけでなくより安全性の高い貯蓄も組み合わせながら資産を形成していく「投資」と「貯蓄」を組み合わせる資産運用です。
投資と投機は違います。
投資が「なんとなく怖い」「騙されそう」「損しそう」と不安になる方の中には、
「投資」と「投機」を混同されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
投資と相性の悪い人もいます
今すでに家計が苦しい人
今の生活費だけで日々いっぱいいっぱいの方に、投資はオススメできません。投資は余剰資金で行うものだからです。
日々の家計が苦しい人は、まず家計の見直しを行うことをオススメします。
すぐに利益を出したい人
投資は中長期的に運用し、将来的な利益を得るものです。
そのため「数日〜数ヶ月で利益を出したい」と考える人と投資は相性が悪いと言えるでしょう。
何がなんでも元本保証を求める人
投資は値動きのある株式や債券などで運用するため、元本保証はありません。「絶対元本割れしたくない」という人には、定期預金や個人向け国債での資産運用をオススメします。
ただ元本割れしない資産運用にもリスクは存在します。
もう少し先まで我慢して読んでいただけると嬉しいです。
元本割れしない商品は、近い将来使い道が決まっている学費、住宅購入資金、自動車購入資金などの運用にはオススメです。
しかしこれらの商品は金利が低く、あまり資金増加は期待できません。また中途解約するとさらに利息が低くなるケースもあります。
資産運用をしたほうがいい理由
資産運用をしたほうがいい理由は大きく2つあります。
「低金利」と「物価」
それぞれについて説明していきましょう。
「低金利」
「今は低金利だから」という言葉を聞いたことのある方も多いと思います。
バブル経済真只中の1985年 メガバンクの定期預金金利は5.5%でした。
ところがバブルが崩壊し、現在の定期預金の金利は0.002%
1985年は100万円を1年間銀行に預けるだけで約5万5000円増えていました。
しかし今現在銀行に100万円を1年預金しても、1年後に増える金額は20円。
残念ながら現在は「低金利時代」となり、銀行に預金してもなかなかお金は増えない状況です。
2.「物価」
現在日本銀行は「物価安定の目標」を消費者物価の前年比上昇率2%と定めています。
例えば
今100万円で買える車があります。日銀の政策通り年2%ずつ物価上昇すると,
同じ車を購入するのに
5年後には110万4000円
10年後には121万9000円
が必要になります。
ここで先ほどの「低金利」の話を思い出してください。
100万円を金利0.002%定期預金した場合、
5年後100万100円(車を購入するには10万3900円不足)
10年後100万200円(車を購入するには21万8800円不足)
10年後に車を購入する場合に必要な約122万円に対し、定期預金では100万200円にしかならないため、21万9800円不足することになります。
残念ながら物価上昇に金利が追いつかない状況です。
国は物価が安定的に上がる政策を推進しているため、安定的な貯金だけでは将来の生活費が不足してしまう可能性があります。
これが安定的な預金だけではなく、投資も組み合わせて資産運用したほうがいいと言える理由です。
資産運用を始めてみることをオススメします。
上記の通り、現在は物価に金利が追いつかない状況です。
「物価上昇率を上回る利回りで運用すること」の大切さをご理解いただけたのではないでしょうか?
安定的な貯蓄だけではなく、投資も組み合わせて資産運用をしたほうがいいと言えます。
以前に比べ、投資のハードルはネット証券などの登場で低くなってきました。
最低100円から積立を開始可能な証券会社や、ポイントを積立投資に利用できる場合もあります。
まずはお財布的にも精神的にも無理のない範囲で投資を「お試し」で利用してみて、将来の資金を準備することを考え始めてみてはいかがでしょうか?
もちろん手持ちの資金全てを投資に回すのではなく、日々の生活費や急な病気などの緊急時にすぐ使えるお金、お子さんの学費など近々使うことが決まっている資金はきちんと安全資産として確保した上、余裕資産を投資に回すことが大切です。
次回以降の投稿では「貯蓄と投資の配分方法」「どれくらいの額を投資すればいいの?」「どんな投資方法があるの?」など順次解説していきたいと思います