一生もののフライパン
ホームセンターなどで売っているフライパンは、こびりつかない加工が施され、とても便利だ。
価格も手頃で、求めやすい。
表面のコーティングはさまざまで、一例をあげるとこのようになる。
フッ素樹脂加工
テフロン加工
マーブル加工
ダイヤモンド加工
チタンコート加工
セラミック加工
ホーロー加工
ネットの情報では、一部のコーティングには、有害なものがあるという。
その真偽は知らない。
販売されている事実を考えれば、安全性に関する問題は、ないものと信じたいが、あとは個人の考えに委ねるしかない。
わが家も、近くのホームセンターで買った、こびりつかないフライパンを愛用している。
ほんとうに便利だが、ひとつだけ不満がある。
それは耐久性だ。
一年でなんどかは買い換える。
安いフライパンでも、買い換えれば、負担が増す。
そこで、思いきって、コーティングなしのフライパンに買い換えた。
候補は以下だった。
鉄製
ステンレス製
アルミ製
この中から、鉄製を選択した。
理由は特にないが、子供のころ母親が使っていたという記憶が、誘ったのかもしれない。
買うにあたり、最初はネットを検索した。
いくつか候補はあったが、どうも納得がいなかなった。
なにが?
それは、やっぱり実物を見て、さわりたいということ。
そこで、かっぱ橋道具街へ出かけた。
ここなら、納得するフライパンに、出会えるはずだ。
いくつかの店で、実際に手に取り、吟味をした。
そして選んだのが、下の写真。
鉄のフライパンは、在庫時にサビを防ぐため、表面に加工が施されているそうだ。
だから、使い始めには、フライパンを高温にし、加工物を焼き切る必要がある。
だが、買ったフライパンは、このような加工をせず、油紙で包まれていた。
こういう配慮は、フライパン造りの、真摯な姿勢をかんじる。
もう一つのポイントは、本体と取っ手の取り付け加工だった。
多くのフライパンは、取っ手と本体を、リベットでつないでいた。
まあ、これでも問題ないのだが、一生ものと考えると、より耐久性をもとめたくなる。
そこで選んだのが、ロー付けのフライパンだった。
ロー付けとは、金属どうしを接着するもので、仕上がりは溶接のよう見える。
だが、溶接が本体(ここで言うとフライパン)まで溶解するのに対し、ロー付けは、本体はそのままに、金属を接着剤のようにして接続する。
鉄のフライパンは、手入れが面倒だ。
だが、キチンと使えば、一生使える。
よく育てるというが、すこしづつ油をなじませ、いいフライパンにしたい。
とてもいい買い物だった。
引き続き、フライパンの成長過程を、書き綴りたいと思っている。
いい報告として。
《この記事に、ひとこと》
かっぱ橋道具街を回っていると、ネットで見たフライパンも売られていた。
ところが、値段を見てびっくり。
かっぱ橋のほうが、だんぜん安いのだ。
ネットは安いという思い込みは、捨てた方がいいのかもしれない。
そう思った買い物だった。