南の国の情熱のアロマ
♪♪♪昔アラブの偉いお坊さんが
恋を忘れたあわれな男に
しびれるような香りいっぱいの
琥珀色した飲み物を教えてあげました…。
これは昭和三十六年、西田佐知子さんが唄った「コーヒールンバ」の一節です。
最近では、井上陽水さんがカバーしたので、ご存じの方も多いのでは?
そして、二番の歌詞で、♪南の国の情熱のアロマ それは素敵な飲み物…と続き、コーヒーの香りが、男を恋に走らせたと唄っています。
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コーヒーには、多くの栄養素が含まれていています。
それらが複雑に絡み合って、味と香りを作り出しています。
とくにカフェインはコーヒーを語る上で欠かせない成分で、興奮作用のあることが知られています。
ところが最近の研究によれば、カフェインにストレスを和らげる作用があり、リラックス効果があることが解ってきました。
同時にコーヒーの香りにも、リラックス作用のあることが、杏林大学の実験(コーヒーの香りがもたらす脳への効用)により解ってきました。
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では、コーヒーの香り(アロマ)が情熱を喚起するというのは、歌の世界だけなのでしょうか?
そうではないと思います。
コーヒーの香り(アロマ)がリラックス感をもたらし、その結果、なにか心の重荷がとれ、男が本質的にもっていた情熱が目覚めたのだとすれば‥‥。
コーヒーの香りは、「情熱のアロマ」になるのだと思います。
もしかしたらコーヒーの香りが、媚薬のように感じられたのかも知れません。
歌の世界ですから、いろいろな解釈があっていいと思います。
同じように、香りも画一的に考えないことが大切だと思います。
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どうもアロマテラピーの世界は、香りと効果を決めつける傾向があるように感じます。
もっと自由に発想する気持ちが、よりアロマを楽しむことに通じのではないでしょうか。
香りは幸せな気持ちをもたらせます。
視点を変えてみれば、香りで自分を幸せにすると考えることもできます。
自由な発想で香りを感じれば、自分のためになる香りが、もっと楽しめると思うのです。
・・・おわり