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開催レポ|¿鮎Ready?ととのえリトリート初開催!

第1回みずから考えるととのえリトリート¿鮎Ready?は無事終了。古民家での初めての大きなイベントでした。
天気予報が目まぐるしく変わる中、お天道様は味方してくださいました。

「水と聞いて浮かぶキーワードは?」

自己紹介を兼ねて、そんな問いからスタート!
2日目の最後にもう一度同じ問いを投げかけて、この2日間で参加者さんの「水」への知見がどれだけ広がったかを「見える化」するための取り組みでもありました。

1日目。洗車、酒、川などキーワードは人ぞれぞれ
2日目。ポストイットの色を変え、新しいキーワードを書きこんでいく。初日には全く思いつかなかったキーワードが浮かんでくる。

厨房から海へ。吉野少年ものがたり

今回のリトリートの言い出しっぺ兼実行委員長吉野さん。徳島県出身で40年間和食料理人を務めてきた吉野さんは、小さい頃に川で鮎採りをして遊んでいました。ある時期から川に魚を全然見なくなり、その原因が農薬だと知った吉野さんは、和食料理人として厨房から川や海をまもる活動を続けてきました。

(そんな吉野さんの取材記事はこちら ↓ ↓ 私が取材をしました。)

夫婦漫才のようだった、吉野少年ものがたり

そんな吉野さんのストーリーを紙芝居でご紹介。今回のリトリートの種にまずは触れていただきました。

吉野少年ものがたりは、2021年に主催した〈まること発酵フェス〉イベントでもお話してもらいました。下記youtubeの8:10頃から動画でご覧いただけます。

蛇口の元をたどる水源トレッキング

古民家ToiToyの家の蛇口から出る水は山から引いた水。まずは水源までみんなでトレッキング。

森の中へLet's Go!
落ちないように氣をつけて
40分ほどかけてたどり着きました。

見てきた水源の水で流しそうめん

山を下りて行った後は流しそうめん!もちろん、流れる水は先ほど見てきた水源の水。

L字に流れるそうめん。

そうめんつゆは和食のプロ・吉野さんが贅沢に出汁を引いたもの。「水が違うと出汁の出方が全然違うんです」と吉野さん。この山の水は出汁の出方がとても良いのだそう。
そうめんつゆに使った材料は隣町の養老にある酒蔵さんがつくる味醂。ミョウガやミニトマトなども地元で採れたもの!

竹も今回のイベントのために新調!(8月10日)
今度はこれを作るところからみんなでやりたい。

メインイベント!鮎採り&川遊び!!

お腹がが満たされ、落ち着いたところで・・・鮎Ready?鮎採りへGO!
連日の悪天候で鮎採りができないかも…と思っていたけれど、無事開催。橋の上から鮎の群れが泳ぐのを見て、大興奮で川に入ると・・・そりゃ、鮎は逃げますよね(笑)。

全身で川の水を感じる
おじーちゃんの夏休み(笑)

網を仕掛ける前に大勢で川に入ったもんだから、しばし鮎は採れずに川と戯れる時間に。

網を仕掛けながら下流に歩いていくと、あれよあれよと鮎パラダイス。みなさん一氣に「川遊びモード」から「狩猟モード」へ!

はじめはおっかなびっくりでも、徐々に慣れていきます。
とったどー!

かまどごはんに鮎料理

疲れた身体を近くの天然温泉で癒してきてもらい、夜は収穫した鮎で大宴会!

鮎の炭火焼
鮎の天ぷら。余った骨は骨せんべいに!
鮎のお刺身!!ぷりっぷり!
前日から煮て骨まで柔らかくなった鮎の山椒煮。庭で採れた山椒で。

もちろん、かまどご飯も。

薪で炊いたかまどごはん。

地元のお米、ジャガイモ、玉ねぎ、きのこ…その他野菜や純米本味醂や自家製柿酢など、できる限り「地のもの」を活用した料理は、プロの和食料理人が手がける贅沢さ!

酒も食も話も進む進む!

Let's 蟹バル!

「収穫して命をいただく」第2弾。2日目は朝から蟹採りに出かけお昼の食材をGET。

上海蟹と同じ種類のモクズ蟹

「水」をテーマにパネルディスカッション

一息ついたところで、ストラテジックデザイナーの三角さんがファシリテーターとなり、言い出しっぺの吉野さん、環境と菌のエキスパート石川さん、そして発酵のプロとして私がパネラーとなってのパネルディスカッション。

料理や環境問題、日本の地質、文化など様々な角度から「水」についてトークセッションをしました。積極的な脱線トークも面白かった!

環境アクション!地球キッチン講座

今回のリトリートに参加していただいて、
「楽しかったねー」「おいしかったねー」「環境のこと考えないとねー」
で終わってしまうのはもったいないので、実際にお家からできる環境アクションを提案。

EMをキッチンから流すことで、川や海がきれいになり、おいしい魚が食べられる!

石川さんから菌の話と、EM(有用微生物群)をみんなで増やすワークショップをしてもらいました。

EMのお話の中では、今回の参加者でありEMで河川の浄化活動を長年続けてきた加納さんの動画もご紹介。(2021年のオンラインフェスで作製)

かまど玄米ご飯×蟹汁ランチ

午前の部が終わり、お昼ごはん。かまどで炊いた玄米ごはんをおにぎりに。吉野さんのおにぎりミニ講座。

使ったお塩は岐阜県のお隣、福井県の百笑の塩(訪問レポはこちら)。

ふと見たら、こちらの住所が鮎川町!!なんという偶然(笑)。

用意した海苔は、愛知県産。鮎を取った川が最終的に流れ着くのが伊勢湾・三河湾。山の水で炊いたお米を、川がたどり着いた先の海の海苔をまいていただきます。朝に採った蟹の蟹汁も。

実現したいのは市場と自然のバランス重視型生活

今回のリトリートプログラムを組むにあたって、実行委員のメンバーで議論してきたのは、「私たちの生活の何が水の循環を妨げているのか?」ということ。

江戸時代辺りまでの循環型社会。市場が小さかった。
収穫することが見えない他者の生活となり、排泄後は知らない社会の仕組みとなっている現代。人間の関心エリアが狭まり、市場は大きくなっている。
目指したいのは自然が枯渇せず、市場とのバランスが取れている世界。生活においては「循環の中に生かされている」という関心が広い状態。

こんなことを考えていました、と三角さんから最後に皆さんに説明させてもらいました。

参加者さんの声

Waterの「W」!

「この2日間で『おいしい』と『幸せ』という言葉がよく出ました。鮎採りをして楽しくて、水はみんなを子どもにすることができるんだなって思いました。川に浮かんでいたら、水と空と木に囲まれて幸せだったし。パネルディスカッションでもこれからの人生のヒントになりました。今回の経験を活かして豊かな人生を歩んでいきたいです。」

「自然の中に身を置き、命の洗濯ができました。普段と違う生活に戸惑いながらも、たくさんの学びと自然と向き合う良い時間になりました。」

「この2日間で、『水=感謝』になりました。本当に素晴らしい二日間でした。どんどん時代が良くなっているな、と感じました。戦後生まれの私たちが良くわからずに国の言うままにやってきたことを、暮らしのあり方・自然との付き合い方を若い方が中心となってこうして発信していってくれていることがとても嬉しいです。」

「私たちの出す水が出口ではなくて、自然に戻る入口なんだと、新たな発見もあり、ますます自然に優しい生活をしたいなと思いました!川に入って山を見ながら、豊かだなと感じました。美味しい料理もいただけて、とても楽しかったです!」

「二日間の生活を思い出しながら、水や川、自然に優しい事をやってみます。まだまだ、地球で遊びたいので!」

「最初は『水=命』と書いていたけれど、この2日間を通して『水=つながり』に変わりました。水は命の源であるけど、一つ一つの命がつながっていてそれを水が媒介として自然とも人とも他の命ともつながっているんだなと思いました。」

「漠然と古民家に泊まれるということと鮎取りできると思ってきたんだけど、2日間通して水の大切さを感じることができました。一気に多くのことはできないけれど、この環境を残せるように自分もできることをしようと思います。」

「岐阜県内でおいしい水の源流をさぐったりしていますが、ここの水もいいし、伊吹山も飛騨もいい水です。今回の味覚と知識と活かして自分の古民家活動につなげていきたいです。」

「水の大切さを感じました。良い水をどうやって維持していけばいいのか、EMをどうやって使っていくのか、新しい勉強になりました。」

「久しぶりに山川で無心になって遊び、夜は心地よい疲れで眠りにつく事が出来ました。今回は一日のみの参加になりましたが、また機会があれば、次はフルでの参加をしたいと思います。」

皆さん色んな水に触れて、飲んで、遊んで、水からの恵みをいただいて、多くのことを感じていただけたようです。主催者としても、本当に充実したイベントになりました。
皆様ありがとうございます。

洗濯からも水をキレイに

今回リトリートで使ったシーツやタオルケット。家庭の洗濯機で洗うのはとても時間がかかるので、大型コインランドリーにお世話になりました。

こちらのコインランドリーで使用されている洗剤は〈海をまもる洗剤〉。「洗濯で海を汚す時代を終わらせる!」ことを目指してクリーニング屋さんが開発した洗剤で、生分解性の成分で海を汚しません。

水をテーマに開催したリトリート。終わり方も海をまもるコインランドリーで!

海をまもるコインランドリー

ちなみに、この洗剤を開発したクリーニング屋さんの東本さんも以前取材させていただいています ↓ ↓

今後もリトリートを進化させていこうと思います。

次回は11/9土〜10日を予定しています。
秋バージョンのととのえリトリート、お楽しみに!

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