自分の機嫌は自分でとる
自分の機嫌は自分でとるしかない.機嫌が悪くなったとき,周りに当たったり,不機嫌であることによって周りを支配しようとしたりするのは好ましくない.
先日恋人と会ったとき,恋人は不機嫌であった.恋人が行きたかった美術館に一緒に行くことになっていたが,当日の私の態度が気に入らなかったらしい.無理矢理来させられた,という態度をしていたように恋人には映ったらしい.私は恋人ほどその美術館に興味があったわけではないが,それなりに楽しみにしていた.なぜ恋人がそのように思ったか,わからない.
美術館の前に行ったカフェから恋人の様子が普段と異なり,ずっとスマホを操作したり,言葉が少なくなったりしていた.私はそのときに恋人が不機嫌そうであることを察し,対応を考えた.
まずは,会話をしようと考え,話題をいくつか振った.しかし,反応は芳しくなかった.一問一答で,私の質問には答えてくれるものの,会話が広がらない.
カフェを出て,美術館へ歩いた.引き続き恋人は不機嫌そうであった.このとき,私はできるだけ恋人と距離を保とうと考えた.これから美術館に行き,鑑賞して美術館を出るまでは,その日の恋人との時間は続く.その時間中はこれ以上の険悪ムードは避けるべきだと考えたのだ.
美術館の入館待ちをしているとき,恋人は「楽しみにしていた美術館,もう少しいい気分で来たかった」とつぶやいた.恋人が機嫌が悪いことを自ら述べた.私もいい気分で来たかったが,同時にこう思った.自分の機嫌は自分でとるしかない.
結局,美術館を見て,その日は駅で別れた.夜にイルミネーションを見に行くことを事前に検討していたが,それより長時間一緒にいることはプラスの結果を生まないと考え,お互い帰宅した.
自分の機嫌の取り方について考える.自分の機嫌の取り方をふつう他人は知らない.その人の好きなものを与えたり,ほかのことをして気分を紛らわせたりなど,いくつか方法がありそうだが,何をすれば自分の気分が上がるかは,下手したら自分でさえもわからない.
不機嫌な人に対応するのはエネルギーを消耗する.不機嫌になると会話が減るから,その人が何を考えているかわからないので,どう対応すればよいかわからなくなる.下手に「怒っている?」などと問うと,ぶっきらぼうに「怒っていない!」などと怒られる.どうすればいいかわからない.
上記を踏まえると,現時点でとるべき手段,心がけは以下のようになる.
自分の機嫌は自分でとるようにすること.
できれば自分の機嫌の取り方を自分で知るようにすること.
さらに,何が起きると機嫌が悪くなるかを知っておき,機嫌が悪くなることを回避すること.
30年ほど生きてきて,やっと機嫌について整理できた.