【Vol.520】「一人質問」をしながら話を進める!
【本のタイトル】
雑談の一流、二流、三流
【著者】
桐生稔
【インプット(引用文章)】
相手の話を聞くだけでなく、自分の話をしたい時もありますよね。しかし、話したいことを一方的にしゃべり続けると、相手が退屈してしまいます。
話を面白くしようと、仕込んでおいた鉄板トークを展開しても、引かれてしまうかもしれません。自分の話をする時も、相手を退屈させることなく、自然に楽しんでもらえたら素敵です。
一流は、自分の話をする時も「まるで相手と会話をしている」かのような質問テクニックを使います。
たとえば、こんな感じです。
「昨日中華料理屋さんで小籠包を頼んだら、出てくるのに30分もかかったんです。どう思います?中華料理ってスピード命って感じじゃないですか?遅すぎると思いません?デモですよ、出てきた小籠包が、腰抜かすくらい美味しかったんです!腰抜かすくらいうまい小籠包に出会ったことあります?ないですよね。わたしも初めてです。中の肉汁がほんのり甘くてジューシーで、あれなら何個でも食べられますよ」
相手に直接答えてもらう質問ではないのですが、「どう思います?」「〇〇じゃないですか?」「思いません?」「こんなことあります?」みたいに、相手に話を振っているような表現をします。
一方的に自分の話をするのではなく、合いの手を入れるイメージで、ちょくちょく相手に振る素振りをする。そうすることで、相手を飽きさせることなく、まるで二人で会話をしているかのようにすることが可能です。
これは名スピーカー、講演家がよくやる「一人質問」というテクニックです。
名スピーカー、講演家は、大体一人で200人、300人の聴衆に向けて話をしますが、一方的に話をしていたら聴衆は飽きます。
そこで、「みなさんそう思いますか?」「こんなことが実現できたらどうでしょうか?」「みなさんにもそんな経験ありませんか?」「試してみたいと思いませんか?」といった、一人質問を間に挟みます。
この質問に直接答えてほしいわけではありません。こうすることで、相手にボールを振り、まるで一人のスピーカーと200人、300人の聴衆がコミュニケーションをとっているかのような演出ができるのです。そうすると会場の場も盛り上がっていきます。
先日もジャパネットたかたの元社長、高田明さんの基調講演を聞いていたら、なんと60分の講演で一人質問が18回。約3分に1回は一人質問が登場してきました。
会場はまるでウェーブが起きているかのような熱気に包まれていました。
「一人質問」を挟んで、まるで相手と会話をしているかのように話を進めると、相手も飽きることなくあなたの話を聞けるようになります。
会話はお互いで作り上げていくものです。一人質問を使って、常に相互にやり取りしている感覚を味わってみてください。
【アウトプット(具体的アクションプラン)】
聴衆を惹きつける話をするために、「一人質問」をしながら話を進める!