【Vol.436】『赤裸々法』で言葉を作る!
【本のタイトル】
伝え方が9割
【著者】
佐々木圭一
【引用文章】
あなたの脳裏に焼き付いて離れないコトバがあると思います。
『あれから思うように 息ができない』(Lemon 米津玄師)
『息を切らしてさ 駆け抜けた道を』(終わりなき旅 Mr.Children)
『朝、目が覚めるとなぜか泣いている』(君の名は。新海誠)
『眠気で重い瞼をゆっくりと持ち上げた瞬間、眼球が飛び出るかと思うくらいの衝撃を受けた』(夢をかなえるゾウ 水野敬也)
これらは全て「赤裸々法」でできています。「赤裸々法」はあなたのコトバに、体温を感じさせ、時に詩人のようなニュアンスを作り出すことのできる方法です。歌詞や映画のセリフにも使われます。いつも、自分の言葉が平凡だな、と思うことがあるとしたら、それがいきなりイキイキとした生命力溢れるコトバにかわります。自分でも恥ずかしいくらいに。
赤裸々法は、自分の肌感覚に素直になる方法です。例えば、
くちびるが震えている。あなたが好き。
と言うと、自分の心の中からの赤裸々なコトバに感じますよね。伝えた相手の心にグッとくる言い回しだと思います。
どうやって赤裸々なコトバを作れるか、順を追って説明しましょう。
①最も伝えたいコトバを決める。
②自分のカラダの反応を赤裸々にコトバにする。
③赤裸々ワードを、伝えたいコトバの前に入れる。
赤裸々法は②がポイントです。普段は感じてもコトバにしなかったことを、あえて赤裸々にコトバにするのです。以下の質問を選んで答えると、容易に作れるでしょう。
顔は?喉は?唇は?息遣いは?目は?産毛は?肌は?頭の中は?手のひらは?指の先は?ちのめぐりは?
チェックポイントは、ふだん口にしない類のコトバであることです。
例えば顔は、「あなたが好き」だと赤くほてりますよね。
手順に沿って作るだけで、体温のある心のこもったコトバが完成します。
では、この手順に沿って、例題を一緒に考えてみましょう。
課題「お腹がすいた。」を赤裸々法で、強いコトバにしてください。
①最も伝えたいコトバを決める。
→ここでは、そのまま「お腹がすいた。」ですね。
②自分のカラダの反応を赤裸々にコトバにする。
→お腹がすいた時に起こる、自分の体の反応はどんなでしょう?
頭の中は?何も考えられなくなりますよね。
お腹は?ぐっと締め付けられる感じになりますよね。
極端にお腹がすけば、唇がヒリヒリもします。
③赤裸々ワードを、伝えたいコトバの前に入れる。
→入れてみましょう。
「何も考えられない。お腹がすいた。」
「お腹がぐっと締め付けられる。お腹がすいた。」
「くちびるがヒリヒリ。お腹がすいた。」
となります。どれにしても、ほんとお腹がすいてしょうがないって感じが出ますよね。しかも書いたあなたのコトバは、人間味があって、素敵にうつります。これらのコトバは、レシピなくして、はじめから生み出すのは相当なひらめきが必要です。
ですが、あなたは今、いつでもそれを作れるレシピを手に入れたのです。
【具体的アクションプラン】
→ 『赤裸々法』で言葉を作る!
生命力のある言葉を作るために、『赤裸々法』を使う!