【Vol.244】口コミを有効活用する!
【本のタイトル】
マーケティングリサーチとデータ分析の基本
【著者】
中野崇
【引用文章】
口コミを有効に活用する方法をお伝えしたいと思います。
ビジネスにおける口コミ分析の目的は、自社の新商品やキャンペーンなどの反応が、おおまかに言ってポジティブなのかネガティブなのかを確認することが多いように思います。
そのようなとき、SNSで発見した口コミの内容に一喜一憂してはいけません。クチコミの多くは自社商品のターゲットと異なる人々が投稿をしている可能性がありますから、まずはターゲットに近い属性の投稿者かを確認することが重要です。
口コミで注目すべきは、「誰が、どのような内容をどのように書いているか」に着目するということです。「誰が」に当たる属性情報は不明なことが多いので、多くの場合は「どのような内容を、どのように書いているのか」という口コミの書きぶりに注目します。
私たちが何かを消費した際のことを思い出してみると、ずっと探し求めていた商材や超高単価商材などでなければ、ある商品やサービスを購入した際に「!!!!」のように心が動くことは現実的にあまりないと思います。
どちらかといえば「この掃除機は思っていたより軽かったし、吸引力もあった」「料理は全体的に美味しかったけど、お店はちょっと賑やかすぎる」「最近のA社の商品、なんか好きだな」というように、「なんかいいかも」「ちょっぴり不満」という、ごくごく日常的な感想を持つことが普通ではないでしょうか。
口コミ分析をする際は、このようなちょっとした心の動きをリアリティだと捉える、という心がけが重要だと思います。
私が口コミを参考にする際は、表現が過度にポジティブやネガティブなもの、文章が整いすぎているものは避け、数行のコメントで日常感覚に近いと感じられるものをピックアップするようにしています。
こうした投稿を少なくとも30件ほど読んでいくと、ポジネガの大体の相場観はわかってきます。ただし、口コミを数件だけ読むという行為は絶対にやめてください。
口コミやレビューのような文章情報は、良くも悪くも印象に残る強い情報なので、読み手は最初の数件に大きな印象を受けます。
あたかもその数件が、消費者全般の反応だという印象を持ってしまうのです。従って口コミ分析をする際は少なくとも30件、できれば50件ハメを通すようにします。
【具体的アクションプラン】
口コミを有効活用する!
→ユーザーの何気ないコメントを数多くチェックし、自社のサービスに活かす!