【Vol.683】相手が何が好きなのかをひたすらよく考える!
【本のタイトル】
誰もが人を動かせる!あなたの人生を変えるリーダーシップ革命
【著者】
森岡毅
【引用文章】
人を動かすということは、本人すらもよくわかっていないことが多い相手の「仏の部分」を理解できるか?ということであり、そしてその特徴を活かせる役割を探してその人をどれだけ勝たせることができるか?ということと、ほとんど同義だと思うのです。では、相手の「仏の部分」をどうやって見極めるのか?それこそがノウハウなので、できるだけシンプルに説明してみます。
その人が何が好きなのか(何に興味がある人なのか)をひたすらよく考えるということです。具体的には、その人が好きなこと(名詞ではなく動詞)が何なのかを意識しながら、その人とよくよく話し、その人の行動をよくよく観察することで見えてきます。その人ならではの特徴が見えてくるのです。
私が最も重視するのは、現在のスキルや強みを超越した、もっと根源的な、その人が持って生まれた可能性にたどり着くことです。なぜならば、自分も含めて、人間の発展途上の今の力よりも、練って磨いた後に光る”未来の完成形”にこそ、より巨大な魅力を感じるからです。したがって注意すべきは、今の本人の何かを、自分や他者と比較するのではないということです。あくまでもその人の中で相対的に好きな「〜すること」を探り当てるのです。よほど尖っていれば話は別ですが、他者と比べると、「仏の部分」は見えにくくなってしまいます。私にとっても、他者と比べてしまうともはや楽しい”特徴の宝探し”ではなくなり、自分の当座の役に立つか、立たないかの”単なる評価”になり、相手への不満や葛藤が生まれてしまいます。
特徴が見えてきたならば、その人の特徴が活きる仕事はなんなのか?と考えてみます。特徴が「特長」に変わるか、弱みになるかを決めているのは、実は環境なのです。”じっくりと考えることが好き”な特徴は、マイペースでできる環境では高く評価されるでしょうが、火事場では怒鳴りつけられることになるのです。私が「特徴」という漢字をあえて使っているのにも意味があります。特徴それ自体はプラスでもマイナスでもないという認識だからです。
そして仮説に基づいて幾つか環境を設定して、本人に実際にその仕事をしてもらった時、その「仏の部分」の仮説に対するさらなるデータが貯まっていきます。本人がどう感じながらその仕事をしていたのか、うまく行った点、そうでなかった点、これからもっとどうしていきたいのか・・・。その「動詞」は、その人にとっての「仏の部分」になり得そうか?そうやって考えながら一緒に働いていると、本人すら気づいていない本人の素晴らしい特徴の気づくことがよくあります。それを見つけて本人と相談して、さらにその新しいアングルでの宝探しを一緒にやっていく。。。
結果的に、組織全体としては、より精緻な”適材適所”に近づき、本人のキャリアも、自分の強みに気づく、自分の強みを成長させられる、そして何より自分が勝つ喜びを得られる、結果としてキャリアは本人が想像する以上に拓けていく・・・。そう目の前の人に思ってもらえる存在にどうやってなるのか?それができれば、相手は自らの意志で、自分と共通の目的のために力の及ぶ限り動いてくれるようになります。
【具体的アクション】
人を動かすために、相手が何が好きなのかをひたすらよく考える!