【Vol.432】相手の「嫌いなこと」を想像する!
【本のタイトル】
伝え方が9割
【著者】
佐々木圭一
【引用文章】
相手から「イエス」をもらう言葉は、相手の嫌いなことから作ることもできます。「こちら嫌いでしょ、だからやらない選択をしましょう」という切り口です。こちらは、使い方次第で大きな効果が期待できます。
芝生が踏まれて、困っています。注意書きの立て札を作るとき、どう書いたら人は芝生に入らなくなるでしょう?
「芝生に入らないで」
→あなたのメリットでしかない
「芝生に入ると、農薬の臭いがつきます」
→相手の嫌いなことから作り、あなたのお願いを聞くこと(芝生に入らないこと)が相手のメリットに変わった
ただ、「芝生に入らないで」と言われても、人は芝生に入るものです。ストレートに要望を言うのではなく、相手にとって入りたくなくなるよう、「嫌いなこと回避」で言葉を作るのです。
先輩コピーライターの小西利行さんから伺った、こんなエピソードがあります。チカンが頻発する地域がありました。住民は「チカンに注意」というポスターを作り貼っていたのですが、ほとんど効果はありませんでした。でも、そのポスターをある言葉に変えたら、ぴたりとチカンが止まったという言葉があるのです。なんだと思いますか?
「住民の皆様のご協力で、チカンを逮捕できました。ありがとうございます」
なぜ、効果があったのでしょう?それは相手の「嫌いなこと回避」から言葉を作ったからです。
「住民の皆様のご協力で、チカンを逮捕できました。ありがとうございます」
は、チカンの頭の中を想像してつくられた言葉でした。チカンにとってみれば、「逮捕はされたくない」「住民が協力体制をしいている」という点で、ここではチカンするのはやめようとなります。
住人のチカンを止めたいという願いと、チカンの逮捕されたくないという双方にとってのメリットが言葉になっているのです。これは実際にあった「嫌いなこと回避」のお願いで、大成功した例です。
全く同じお願いであっても、言葉を変えるだけで効果が変わってしまうのです。
【具体的アクションプラン】
相手の「嫌いなこと」を想像する!
→相手に行動変化を促せたいときは、相手の「嫌いなこと」を想像する!