イーゼルマスクのはなし
ダークルーマー(暗室の住人)にとってイーゼルと言えばひとつだけど、メルカリで検索すると絵を立てて飾ったりするための「イーゼル」もヒットする。私がここで話すのは勿論、暗室に必ず置いてあるイーゼルマスクのこと。
何もわからず最初に引き伸ばし機とセットで入手したイーゼルマスクはこれだ。二枚羽根のイーゼルマスクである。
メルカリで検索すれば、数千円で売られているタイプ。安くて1,000円ちょっとで買えるかもしれない。このタイプ(二枚羽根)は印画紙の四辺が均等に白枠が出る。Lサイズプリントで枠ありを頼んでプリントされてくるイメージ。
一昔前は日本ではこのイーゼルマスクが一般的だったのか。
このタイプだと六切印画紙にプリントしようとすると、印画紙の中心に絵がこない。偏ってしまう。
偏ってしまっても良しとするか、あるいはトリミングして四辺に均等に白枠を出すか。
そのためノントリミングで印画紙の中心に絵がある写真は作れない。
左上の位置決めストッパーが左と上が連動して動くため、こんな感じになってしまう。↓
おそらくだけど、今のレンタル暗室ではこのタイプのイーゼルマスクはほとんど使われず、四枚羽根が使われている。(と、思う)
こんな感じで六切の印画紙でも中央に絵が配置できる。↓
ちゃんと六切の紙を固定する溝もある。上の溝は大四切用の溝。
ライツ社も純正のイーゼルマスクを販売していた。これは六切用。
二枚羽根だから中心に絵が来ないだろうと思うかもしれないが、ちゃんと中心になる。
ほらね。
左辺と上辺の位置決めストッパーがそれぞれ別に動くんだよね。
なぜLPLなどの二枚羽根のイーゼルマスクはそのようにしなかったのだろうか?なぞだ。
ちなみに四枚羽根イーゼルは今でも新品で購入できるから安心して。使ったことがないから、六切や大四切はどうするのかよくわからないけど。溝があるのかな?(六切用の四枚羽根は売り切れ)
https://www.yodobashi.com/product/100000001001616522/
二枚羽根イーゼルマスクしかない人は諦めるのはまだ早い。
自作すればいいということ。
四枚羽根のイーゼルマスクで注意点が一つ。四隅の直角が使っている最中にずれてしまうので、パーマセルテープやメンディングテープなどで直角状態を固定した方がいい。
加えて、縦横の目盛りは統一しておくこと。額に入れる穴開きのブックマットが使いまわしできるので。加えてフォコマートが無くて、ネガキャリアも削れなくて黒枠が出せなくても、写真家の加納満さんのような道具を作ればきれいな黒枠が作れる。
ISEの四枚羽根イーゼルマスクの使い勝手を知っている人がいたら教えてほしい。大四切の印画紙の場合は半切用を買うべきか。
https://www.yodobashi.com/product/100000001001616523/
ちょっと高いなぁ。
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