ふくまる家族
39になりました。
一つの大きな節目なのでnote始めます。
“ふくまる”家族になって、あっという間にふっくらまんまる夫婦になってしまい、いわゆる農家の「おとん と おかん」
まぁ 笑顔で暮らせるだけ心から幸せです。
写真のように、沢山の笑い声を聞いて育ったお米達は、いつ食べてもウマウマでしょ😊
ただ、、
暮らして行く分には、食べ物に困りません。ですが、そろそろ情熱と笑顔だけでは乗り越えられない場所に立っております。
一度、お米作り中心の農家を大幅縮小し限定することになりました。
地元酒蔵様、福祉施設様、料理関係者様のみ心を込めて作ります。
理由は簡単。やる程に負債が増えていく。高く売る事が出来ない。「お米だから安い方がいい」と多くの方の本音。
色々なチャレンジも自然の無常さに簡単に覆されてきました。今年は 1反辺り 8俵(480kg)を予定してましたが残念。6俵(360kg) 6haの減収は、約7t 140万も損失していました。
はぁ、、また今年も古米(去年)を食べていかなくてはならないのか、、、
「美味しい新米を作っても、自分達は古い(去年の)お米を食べる」それ おかしくない?と涙出そうw
母の作業を減らそうとプール育苗という設備(約20万)もビニールハウスの形状が適せず大失敗。
挽回する為、親族も無償労働を買って出てくれた。おかげで草もあまり生えず良い感じと思われた。しかし、長い梅雨後、急な猛暑によって早生品種「一番星」は分けつせず株が少ない。どう割れやカメムシも多い。
「ふくまる」も同様だが 牛糞堆肥を入れた為実が締まってこの地域でもかなり出来の良かった。2.00mmで篩った米は普及所もかなり上位と言っていた。茨城県の謹製ふくまる のロゴを使って良いレベルだったと。
だけど株が少ない。。。本当は9俵以上いくポテンシャルある品種なのに。
毎日水管理したし、草刈りもした。ちゃんと追肥もして中干しも。
先輩達から教わったタイミングはやった。
やってないのは、カメムシ予防。ネオニコチノイドは使いたくないので。
→これが結果、ほぼカメムシに食べられる事となり減収。
これだけやって8俵行かないのはおかしい。色々慌てていたら普及所の担当者から確認された。
「育苗 と 代掻き 」が要です!
え? 育苗は1箱にもみ種180g以上 代掻きは均平にする高度な技術が必要。
母の教えもアバウトで1合8勺 何度測っても大体135g近く 薄まきでやっていた、、、ちがうじゃないww
病気対策の箱剤もしっかり。やっていなかった。なるほど、つまりもっと経費も手間もかかるという事。カイゼンは分かったものの来年も同じ規模は難しい。
ちなみに私達だけが苦しいのではなく、この地域の他の農家さんも6〜7俵だったそう。これから益々農家は厳しくなるのは必然。
米の事業が泥沼化して、全く収支が合わなくストックも使い果たした。JAに相談しても資金調達的なセーフティネットはないそう。
なぜ?
言いたい訳ではないが、農家に割高な肥料を売って 安い価格で米を買い取る。現実そうなので皆米を辞めていく。
職員は皆良い人だけど仕組みが、米づくり初心者にとっては搾取されていたのだと感じてしまう。
ただその仕組は簡単には変えられずいずれ自身が苦しむ時代にもなりつつある。少し前にカジサックとメンタリストDaiGoがコラボyoutubeでTV業界の未来をタイタニック号に例えていたようにw
誤解のないようにお伝えすると、生産者と一緒にブランディングし売上を上げている地域もあり、それが理想。私の地域の規模感が都市農業のように、ブランディング(圧倒的な量とクオリティ)できる管内でない為、無理して米づくりしているのが実情。どっちもどっち。
自分で値段を決めたい。
もう私達を信頼し期待してくれる取引先とだけ繋がる事にしようと。そう思って行動していくと変化があった。
本当にありがたい。例え、無常な自然ゆえの減収の理由をキチンと伝え価格を見直しをお願いすると快く応えてくれた。減収分の金額を全てカバーはできないが、それでも心が救われた。
4年目の農家として次に作り続けていくものは、農家と買い手の信頼関係のクオリティなのだと思う。同時に そこには大きな責任が伴う。自分から価格設定をしているので、買い手の期待に応え続けなければならない。でもその事によるモノづくりのモチベーションは全く違う。その信頼はお互いを尊重するもの。量は少なくても良い。農業は自分の気持ちの立ち位置次第で限りなきクリエイティブだ。
来年は 半分の3haのみです。残念ながら、個人様用は一旦休止となります。
さて ふくまる家族はどこへ向かうでしょう?
お次は ”奇跡の米 ふくまるストーリー“です。
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