せっかくなんでね。
世間は大晦日なのであって、ということは私にとっても大晦日なのであるが、年末感にはもう飽き飽きなのであった。毎年毎年よくもまぁ暮れるよね、年。
年末に全く関係ない話をしてやろう、と思いこの文章を書き始めたのであるが、まぁこんな日でもない限り改まって感謝の気持ちを述べることもなかろう、と思い改まった。イベントは結局のところ口実なのである。「せっかくだから」と何か特別なことをする為の。
だからこれからせっかくなので感謝文を書く。一字一句心して読めばいいと思う。
今年初めて撮影を依頼してくれたお客様。ありがとうございました。
個人のカメラマンに撮影を依頼するのは、とても勇気が要ることだったと思います。しかも私のような、全くテンプレートを用意してない人間にコンタクトを取るのはとても不安だったことでしょう。だから皆様は、私にとって「何も分からないことに挑戦する勇気のある人」でした。どれだけ「写真が苦手」「笑顔もポーズも作れない」とお客様が嘆いていても、そんなことはどうでも良いことでした。「何も分からないことに挑戦する勇気のある人」が、私を選んで会いに来てくれる。それだけで私は嬉しかったです。ありがとうございました。
去年から引き続き撮影を依頼してくれたお客様。ありがとうございました。
世の中には私以外にもカメラマンがいます。私よりもっと安いカメラマンもいますし、私よりもっと上手なカメラマンもいることでしょう。それでも私に撮影を頼んでくれる人は、私にとって最早お客様を超えて、「私と共に生きてくれる人」です。写真以外まともにやれることのない私に価値を与えてくれる人。私はきっと、皆様が思うよりもずっと、皆様のことが大好きですし、皆様のことを必要としています。必要な人から必要とされる自分でありたい。それが今の私の原動力です。私に力を与えて下さった皆様、ありがとうございました。
どんな形でも、撮らせてくれた皆様には感謝しかありません。本当にお世話になりました。ありがとうございました。来年も、なんて言うつもりはありません。そんな慎ましいことを言う私じゃないんです。
私が写真を辞めるまで。どうぞよろしくお願い致します。