おっさんずラブin the skyと、手をつなぐことと。
とうとう最終回、きちゃう。
初回からキスシーンがあったから、そういう、みんな気軽にやりまくり方向なドラマなのかしらと思ってたら、まるで違った。
もう大人だからキスだってその先だっていくらでもできる。でも順番を間違えて、ほんとはそこにいくまでにどうするべきだったっけ?と迷ってる人たちの話だった。キスから始まるのではなく、キスから後ろへと物語が遡っていく。
「キスまでにやらなきゃいけないことってなんですか?」と初恋にとまどう成瀬くんに春田はシノさんをデートに誘うことを提案する。そうだね、うん、まずはデートだ。
ひなちゃんは春田をデートに誘う。武蔵は巨大迷路のデートを提案する。シノさんは春田とのお試し一週間で銭湯デートやタピオカデートをやってみる。成瀬くんはシノさんに古墳デートを密かに(そうでもないけど)プレゼンする。
春田は成瀬くんを、シノさんとのデートの練習として、イルミネーションの美しい場所へ連れ出し、手つなぎポケットインを伝授する。
みんな、好きな人との理想のデートを考えて、せいいっぱいステキな場所を提案し、実行したり断られたりしてるけど。
最後の、春田と成瀬くんの
「なんてことない近所の公園で、白い息を吐きながらつないだ手をポケットに入れる」
デート…いや、デートにもなってないあの一瞬ほど、美しいものはなかった。
どんなステキなシチュエーションのデートも、隣が「あの子」でなければ、意味がない。どんな場所でも、隣があの子ならしあわせ…相手が他の人を想って、大きな瞳から涙をこぼしているとしても。とりあえず、今つないでる手はあたたかい。
シノさんの最後の願い「手をつなごう」は、カードの中で唯一の「ふれあいを伴うもの」で、でも実際にしたのは友達の握手。シノさんは「春田とはつきあわない」を選んだ。笑顔でそう言いながら、春田とつないで離した手を、もう片方の手でそっと触れずにはいられない。
みんな、いちばん大事な誰かと手をつなぎたい。誰かに手をさしだしてほしい。
最後に、春田が手をつないで、その先に進んでいく相手は誰なんでしょうね。
全員、しあわせになーれ。無理かもしれないけど。
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…終わらないでほしい。 おっさんずラブシリーズ。
このままシーズン重ねて、ずっと続いて欲しい。
インザスカイ始まる前は「そんな、パラレルなんてなくていいじゃないか、どうして映画で終わらせなかったの」って思ってたんですよぶっちゃけちゃうと。
でもね、これは、終わらせちゃダメだと今は思ってます。こんな、最高の俳優さんたちが最高の形で愛を表現するシリーズ、他にないもん。
でね。いちばん恐れてるのが、春田と武蔵が結ばれるエンド、なんですよ。だって武蔵の恋が成就したら、それで終わりっぽいじゃないですか…でも7話見てたらそれもありうるなって思えてきちゃって…。
頼む武蔵振られてくれ。ほんとにごめん、でも今回も失恋してください…!
でもでも…あの、ファイナルアプローチが、すごく、いいシーンで…
あれを思い出すと、ほんとに、ふたりからの終わりの挨拶みたいに思えちゃって…
まあ、ミスリードの天才集団みたいな人たちが作ってるんで、今回の結末もこれからの流れも全然わかんないんですけど。インタビューとか全然信じられないんですけど。あー、こわいよー。
では今夜2315に。