もうはまだなり、まだはもうなり。
「もうはまだなり、まだはもうなり」
社会人2、3年目のときに先輩に教えて頂いた言葉です。
株式市場等の「相場格言」と呼ばれるものの一つのようです。
「もうそろそろ天井(あるいは底)と思っていると、なかなか天井(底)にならず、まだまだ天井(底)でないと思っていると、いつの間にかもう天井(底)になっている。ことほど左様に、相場のタイミングのとらえ方は難しい。」という意味。
江戸時代の米相場から伝わっている有名な相場格言のようで、「宗久翁秘録」という本にも記載されているという。
先輩の教えは、「なかなか相場は難しい」という話から一歩すすめていました。
「状況を見極めるのはなかなか難しい。だからと言って、なにも出来ないというものではない。プロジェクトや仕事で、もう期限がきてしまうという時であっても、まだまだ粘れるものはないのか、まだ進むべき道はないのか、いろいろやろうと思えばできるはず。まだまだと思っていると、その時期がすぐ来てしまうので日ごろからの準備が大事。」
もう、だいぶ前の話ですが、「もうはまだなり、まだはもうなり」の言葉は妙に印象に残っています。
この「相場格言」。改めて見てみると、かなり含蓄のある言葉が多いです。
ほかにもこんな格言があります。
「人の行く裏に道あり花の山」
「卵を一つのかごに盛るな」
「良い魚は底に近いところを泳いでいる」
「山高ければ谷深し」
相場だけでははく、社会全体が日々状況が、ますます変化・流動化してきており、相場格言は一つのヒントになるような気がしています。