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fusion night

先日、とある方のご縁で久しぶりにライブハウスに行って来ました。

20人も入ればぎゅうぎゅうになる感じのライブハウス。

すでに満席状態で、私はカウンターに座ってきくことに。

ドラム、エレキギター、ベース、キーボード、ピアノ、サックス、フルートを中心に、ゲストプレーヤーとしてバイオリン参加。

後半には女性ボーカルも参加と、贅沢で華やかな時間となりました。

オリジナルの曲や、海外や日本のフュージョン系の曲は聞いたことのあるものも多く、十分楽しめました。

プレーヤーと観客との間は近く、少し手を伸ばせば楽器に触れられんじゃないかなという距離感。

ライブハウスでの圧倒的な音楽の響き。

やはり電車でイヤホンつけて聞く音楽とは全く違う感覚。

耳で聞くというより、ライブハウスでは音の波紋を全身で浴びている感じ。

例えば、

ドラムのリズムは思わず足で同じリズムを刻んでいく。

足が音楽をきいているよう。

ベースの安定的で骨太の音はお腹にずしんとひびく。

丹田できいている感じ。

エレキギターの即興の手さばき(?)は自分の手もうずくかんじ。

手もきいてるのかな。

フルートは涼やかで頭頂部あたりできいている感じですが、同じ管楽器のアルトサックスは胸のあたりできいてる感じ。

女性ボーカルの華やかな声はハートで直接きく感じ。

これは全くの自分の感覚なのですが、、。

ただ、「きく」にはいろいろな「きく」がある。

香をきく(嗅覚)

胸にきく(気持)

腹にきく(直感)

き(利)き酒(味覚)。。

利き酒はちょっと違うかな?

しかし、「利く」と「聞く(聴く)」が同じ「きく」という発音でつながっているようで面白いです。

「聞く(聴く)」という「きく」は、単に耳から入ってくる音波を受け止めるということだけではなく、もっと幅広く奥行きのあることではないかと思いました。

少しの間、目を閉じて音楽に身を委ねてみることに。

視覚情報が無い分、こじんまりとしたライブハウスの中での圧倒的な音の波紋を体全体で受け止める。

日光浴、森林浴ならぬ「音楽浴」みたいで「いい感じ」。

そして、他の日光浴、森林浴にはない「高揚感」も。

そう言えば、物資は原子レベで言えば絶えず振動しているということを聞いたことがあります。

とすれば、人間も物資レベルでは絶えず振動していることになる。

この「いい感じ」、「高揚感」は自分の体全体の振動と音楽の波と共振してるからなのかな。

ジャズライブ、楽しかったなあと思いながらの帰り道。

あ、違った汗。

ジャズじゃなくて「フュージョン」だった。。

あれ、そう言えば「フュージョン」ってなんだっけ?

ジャズと何が違うんだっけ?

そもそも言葉が違うし。。

でも「フュージョン」って何?

どうして「フュージョン」という言葉が使われているのかな?

自分は音楽シーンは疎く、改めて確認してみました。

1960年代後半から1970年代初頭に発生した、ジャスを基調にロックやラテン音楽、時にはクラッシック音楽などを融合させた音楽のジャンル。ジャスの派生ジャンルとされている。

(wikipedia)

「フュージョン」のほかにも、「2つ以上の何かをかを組み合わせ、混ぜ合わせて何か別のもの、状態を作り出すこと」という言葉は様々あると思います。

例えば、思いつく似たような言葉で言えば、

コラボレート(collaborate)
インテグレート(integrate)
コンビネート(combinate)
シナジー(synergy)
マージ(merge)
ミックス(mix)
ジャム(jam)
アウフヘーベン(aufheben)。。

それぞれの言葉には固有の意味合いがあるとはいえ、「二項対立」的な感じや、「部分と全体」の関係性の表現のようで、文字数も大きくBig Wordsのような言葉もある。

コラボとかジャムとかは音楽シーンでも使われているようですが、いろいろある言葉の中から、ジャズからの発展形、進化形として、なぜ「フュージョン」という言葉になったのだろうか?

フュージョン(fusion)は文字数も比較的少なく、ライトで口ずさみやすい感じでネーミングされたのかな。そして、一体化、融合・合体の意味がある。

「フュージョン」をいろいろ調べているうちに、

nuclear fusion (核融合反応)

という物理学用語としても使われていることを知りました。

核融合とは、水素のような軽い原子核どうしがくっついて(融合・合体して)、ヘリウムなどのより重い原子核に変わること。

この際、非常に大きなエネルギーが発生する。

また、漫画「ドラゴンボールの技にも「フュージョン」がありました。

ふたりの戦士が融合して、より強力な超戦士となる融合技。

こうしてみると、「フュージョン」は音楽の一形態とは言え、多様なプレーヤー同士の多様な化学反応を通じて新しいものに融合していく、そしてライブハウスという空間でのプレーヤーと観客との融合、そして、そこでは以前とは違うもの(コト)がつくられ、そして、そこ起こる大きなエネルギーの体感。

「フュージョン」という言葉は、ジャズの発展形態だけではなく様々なところで使われているのは意味深いなあと思いました。

何かの雑誌で「これからは『ライフ・ワーク バランス』から『ライフ・ワーク シナジー』の時代」と読んだことがありますが、さらに一歩進めて「ライフ・ワーク フュージョン」の状態がいいような気がしてきました。

さて、ライブの1stステージ最後の曲は”I’m so Excited “

女性ボーカルの涼やかで圧倒的な歌唱力。

とっても楽しいfusion night となりました。

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