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口笛をふきながら

先日、とある商業施設のトイレに入ったときのことでした。

館内のノリのいい音楽がトイレにも流れている。

そして手洗い場では、その音楽に合わせて口笛を吹きながら鏡に映る髪の毛を丹念にセットしている若者。

これからデートなのでしょうか。

彼の口笛はとっても楽しそう。

その口笛につられて、こちらもうきうきしてくる感じ。

そんな気持ちになっていたら、ふと、最近口笛なんて吹いたのはいつだろうかと思うくらい全く口笛を吹いていないことに気づきました。

口笛、吹けるのかなと思いつつ、家に帰る道すがら口笛を吹いてみた。

おじさん一人での歩きながらの口笛。

ちょっと(かなり)怪しい状況ですが、周りに人がいないことを確認して口笛吹いてみましたが、あれ?あまり音がでない。。

子供の頃には、口笛でうぐいすの「ホーホケキョ」を結構一生懸命に練習してたの思い出す。

久しぶりに口笛吹いてみての感想は、なかなか「楽しいなあ」でした。

逆に、悲しい時、怒っている時は口笛は吹かない。吹けない。

そんな時は吹く気がしないということかと。。

一方口笛は下を向いては上手く音が出せない。

上を向いて吹くと目線があり、気持ちも上向く感じ。

そう言えば、

「くちぶえを吹くと、涙がとまる」と、

くちぶえ番長のマコトが言ってたなあ。

「昔、お父さんに言われたんだ。泣きたいときはくちぶえをふけ、って。そうすれば自然に涙がとまるから、って・・・」

「くちぶえ番長」重松清(新潮文庫p79)
重松清の作品。
小学生4年生のツヨシとある日クラスに転校してきた女の子マコトとの友情物語

「夜に口笛を吹くのは良くない」と子供の頃に言われたなあと、これまた思い出す。

じゃあ、陽の当たる明るいところで楽しい気持ちで吹く口笛は良いのかなと思ったり。

怪しまれない程度に、たまには口笛吹くのもいいかも。

そんなことを感じた明るい日差しの休日の午後でした。

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