愛しのラテマネー 無駄と幸せの境目はどこなんだろう?
節約生活を送っていると、”ラテマネー”という言葉を耳にすることがあります。
習慣で毎日飲んでいる1杯のラテ。
この数百円の出費をなくしていくと節約が捗る。
そんな意味の言葉となっています。
例えば喫茶店で毎日500円のラテを購入したとしたら?
なんと、1年で18万2500円。非常に大きな出費となります。
18万あれば複数回は旅行に行けますし、生活費で考えれば1ヵ月分くらいになります。(10年続ければ、新車だって買えちゃいますね)
平日のみだとしても、ざっくりと1年で12万円程度。
やはり大きな出費です。
まさに、塵も積もれば山となる。小さな出費も毎日の積み重ねで大きくなるという忘れやすい注意点を、非常に分かりやすく端的に表している素晴らしい例だと思います。(ラテマネーっていう響きもいいですよね。なんか可愛らしいし、思わず口に出したくなってしまいます)
ですが、このラテマネーの習慣を金額ではなく、視点を生活に移してみるとどうなるでしょうか?
朝の満員電車から解放され、いつもの喫茶店へと向かう。
カランカランと扉に括りつけられたベルを鳴らしながら、店内へ。
店員の声を聞きながら、いつもの席へと。どうやら、今日は運が悪い様子。先客がいた。
少し離れた角へと座り、カバンの中に入れた本を取り出す。
店員に、いつものカフェ・ラテを注文。
コーヒー豆を挽き、そして入れた時の香りに、ほんのりとトーストの芳ばしい香りが混ざっている。
曲名は知らないが何度も聞いているJuzzが店内に流れる。
外のガヤガヤした音も僅かに聴こえるが、意識しなければすぐに聴こえなくなってしまう程度だ。
ペラり、ペラりと、本のページをめくる。
すっと置かれたカフェ・ラテをひと口。いつも通り、暖かく、甘い。
ゆるり、ゆるりと本をめくり、ラテをひと口、ひと口と飲む。
10ページと少し読んだところで、本をカバンへと入れて残ったラテを3口分ほど一気に飲む。
一息ついて立ち上がる。お勘定に500円玉1枚を支払う。
カランカランという音を背後で聞きながら、会社へ向かう一歩を踏み出した。
さぁ、今日も頑張ろう。
滞在時間は20分程度でしょう。
習慣で、なんとなく通い、なんとなく支払っている500円。
この500円は節約すべきお金なのでしょうか?
毎日、この喫茶店で500円のラテを購入したら、1年で18万2500円の大きな出費となります。
もしかしたら、仕事前。平日のみ立ち寄っているだけかもしれませんが、それだって、ざっくりと1年で12万円程度の出費です。
大きな出費です。
とても大きな出費なのですが、どうにもこの500円は価値のある出費のような気がしてならないのです。
別に、ラテは無駄じゃないから、お金を使おう! と言いたいワケではありません。
お金って、どこからが無駄遣いで、どからが幸せな出費なのか。
その境目は非常に曖昧で判断が難しいと思うのです。
この500円は朝の活力となるので、素敵な使い方と判断する人もいるでしょう。
いやいや、毎朝の喫茶店でお金を使うよりも、1年間貯めて旅行に使った方が有益だと言う人もいるかもしれません。
もちろん、1年で10万以上貯金が増えるチャンス。
しっかりと貯めて、将来に備える! という人だっているでしょう。
十人十色。
自分の性格や、個性をしっかりと把握して、納得できるようお金を使っていくしかないと思うのです。
意識せず使ってしまっているラテマネー。
よくよく考えてみると、後悔するような使い方なのでしょうか?
それとも、振り返ってみれば愛しい時間と感じるような使い方なのでしょうか?
もしかしたら、昨日は素敵な時間でしたが、今日は後悔する。なんてこともあるのかもしれません。
無駄遣いを減らすのは大切です。
ただ、節約ばかりを意識してしまって、この愛しのラテマネーをなくしてしまうのも勿体ないと思ってしまうのです。
無駄遣いと幸せな出費。
境目が分からないことも多くありますが、それでもバランスをとりつつ、お金と付き合っていきたいと思うのです。
以上。
喫茶店とラテが好きなサトウでした!
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