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さぁ、今週末は松川湖畔の河津桜でも楽しみながら、中華武ぞうさんの武二郎らぁめんでも食べようではないか速報!!

静岡県伊豆地区を代表する人気ラーメン店、伊東市荻の中華武ぞうさんで武二郎らぁめんを頂きました。
中華武ぞうさんといえば、ラーメンの美味しさでメディアにも多数出演されているお店ですが、そのメニューはラーメンだけでなく、中華料理全般にも及ぶところです。
そんな料理の知識、技術の幅広い店主様が、ラーメンの中でももっともエクストリームなジャンルである二郎系を提供されていると聞いて、初訪問したのがちょうど一年前のこと。
この時の武二郎らぁめんがなかなかの美味しさで、私は大満足しちゃったわけです。
しかししかし、この武二郎らぁめんについて、私はまた新たなる噂を聞きつけたのです。
それは、「武二郎らぁめんが、さらに美味しくなってるぜ!!」というもの。
ま、まじすか!!!!
その噂、信じちゃっていいの~???
…と思っていたら、私のよく訪問する二郎屋さんの店主様も「武二郎はホンモノ、本当に美味いよ!!」と仰るわけです。
これは流石に疑う余地なし!!!!
そしてそんなに美味しいものなら、再び頂くしかないわけです!!!!!

というわけで、車の運転が犬の散歩の次くらいに嫌いな私が、いざ伊東市荻への出発を決意したのです…
が!!!!!!
そう決意した途端に、2月の大雪で峠越えにはチェーン規制(泣)。。。
こりゃ、ノーマルタイヤじゃ駄目っぽいじゃん!!
仕方がないので2月中は諦め、3月のポカポカ陽気を待ちました。

すると今度は3月になると松川湖畔で綺麗な河津桜が見られるとのことで、これまた武二郎らぁめんとあわせて気になりまくり。
今までは亀石峠を越えて宇佐美から海岸線を走っていたのを、松川湖に寄れるように修善寺から東に向かうルートに計画変更したわけです。

そしたらさぁ・・・、このルートの方がめっちゃ近いじゃん!!!!!!
今まで、何で亀石峠を走っていたんでしょうか?
修善寺から行くと、中華武ぞうさんって、全然近いですよ。
というわけで、静岡県東部の食道楽さんは、修善寺から東に降りていくルートで訪問してくださいねという話。
まぁ、知らなかったのは私だけなんでしょうけどね。

(つづく)

つづくじゃ、ねーし!!!!
いちおー、グルメページなんで味の話もさせてくださいよ!!!!
あったりまえだけど、そんな思いで訪問した3月の武ぞうさんです、ちゃーんとお目当ての武二郎らぁめんを頂いてきましたよ!!
そして冒頭からはっきり言っちゃいますが、マジで美味い!!
しかもただ美味しいだけじゃないんです。
去年が美味しいラーメンだとすると、今回は超美味しい二郎だったんですね!!!!
というわけで、そんなこんなでそんなようやく出会えた感動の武二郎らぁめん2014のお姿。
緊張しちゃって、危うく写真撮り忘れるところだったね、あぶねー (^^;

で、最初はまずスープから。
ちょっぴりヤサイをどかして、スープだけをレンゲにすくいます。
一口目から、予想以上のコクと旨味が感じられます。
大変失礼ながら中華全般を振る舞うお店の二郎ということで、ここまでのコクを予想していませんでした。
去年食べているから知っているにも拘らず、再び油断していた自分を恥じます。
そんなスープの味わいは、二郎を専門に扱うお店にも引けをとらないどころか、むしろあるべき味わいに収まりよくハマる、痛快さ極めた美味しさが感じられました。

こんなに沢山のメニューがあるのに、この作り込みはパネーっしょ!!!!

様々な旨味を吸い込んだタレの味わいが、ぐっと舌に圧力を与えるファンーストインパクトは、刺激性だけが強い安易なる味わいではなく、中域に重々しさを感じさせるような芯のある味わいでありました。
タレのもつ色気や甘味も感じられ、そこにこれまで以上にズシッと絡んでくる豚の濃密な個性は、まさに期待する本物の味わい!!
そこには二郎系というムーブメントに乗った一杯というチープな印象はまるでなく、むしろ研究熱心な店主様の「二郎の美味しさとは何ぞや?」に対する回答を突きつけられたかのようでもあり、これぞラーメンの醍醐味「痛快感」を覚えちゃうのであります。

きっと作られている店主様からすれば、日々悩み、研究と試行錯誤を繰り返し、更なる高みに目指す過程の一杯なのかもしれませんが、少なくとも私が食べたときの印象はむしろ真逆であり、様々な料理を学び、提供してきた経験がある懐豊かな料理人が、あるべき味わいに迷いなく思い通りに仕立てた一杯との印象なのでありました。

誤解のないように説明しますが、私は中華武ぞうさんのブログの読者でもあり、店主様のファンでもあります。
しかしそういった贔屓目が美味しさを感じさせているのではなく、食道楽の目線としても、二郎系のファンの目線としても、しっかりと料理人のスキルと誠実さが伝わるプロの美味しさであることに満足させられたのです。

ギラギラさせることなくしなやかにスープに絡む香味油の使い方からは、武ぞうさんらしい人肌に温かい優しい性格を覚えさせられます。
二郎系らしい豚を軸とする旨味の力強さや、やんちゃさを主題にしながら、随所に憎めない、愛くるしい表情が感じられるのは、武ぞうさんならではの作家性が滲んでいるからでしょう。
二郎系のラーメンにありがちな、料理の力強さに食べる側が戦うような性格をいくらかマイルドにし、逆に武二郎らぁめんの父性的な力強さと包容力の高さに、食べる側が身も心も預けたくなるような、そんな感覚に浸れる一杯であったのです。

もちろんこの武二郎らぁめんの魅力は、その優れたバランスが生み出す感覚的なまとまり、落ち着きには終わりません。
料理人としての技巧美もしっかりと楽しませてくれます。
特にこの武二郎らぁめんで特筆すべき個性が、香味の使い方になるのでしょうか。

私が過去に頂いてきた、数々のお店が提供してきた二郎系の作品の中でも、武二郎らぁめんは最も色っぽく、魅力的な香味を楽しませてくれる一杯であります。
特にニンニクの使い方には感動させられました。
武二郎らぁめんのニンニクの個性は、その辛味をギスギスさせることなく、柔らかにふわっとした香味で、心の内側から温かい何かを高揚させてくれるようにも感じられます。
エッジの立て方で味わいを興奮的に演出するというよりは、その包容力に満ちた性格にぐいぐいと引き込まれてしまうような興奮を覚えます。
そして何より素晴らしいのは、口当たりから後味、そしてフィニッシュまで、ニンニクの個性が安定的に心地よい香りを誘うところ!!!!
ニンニクの個性がゆったり大らかな表情で終始感じられる二郎系作品を、私は過去に味わったことがありません。
これこそ武二郎らぁめんだけが持つ、まさに心に響く魅力なのであります。
そしてそんなニンニクの個性は、スープの美味しさはもちろん、スープに広がる柔らかなタッチの一つひとつまでもを荒らすことがないのです。
さらにはそのニンニクの高揚感によって、スープの旨味が口の中で少しだけ浮き上がって広がるようにも感じられ、一段と濃厚になった豚のスープや、一段と旨味に芯の出た醤油ダレの重厚さを、べたつかせず、重苦しく沈ませないのです。
この性格の導きを、ネギや酸味などではなく、ニンニクによって成せるところに、武ぞうさんの料理人としてのセンスが凝縮されているように感じられました。
二郎系のスープらしい濃厚な豚、醤油、ニンニクの魅力が、何よりもしっかりと主題として表現されていました。
本当に凄いなあと。。。
この人の料理なら、ラーメンに限らず、中華料理に限らず、なんでも食べてみたいと思わされます。
ってか、めっちゃ思いました!!!!
店主様への、風味、香味に対するセンスへの信頼が一気に沸き上がる思いだったのです。

そして香味のセンスに驚かされたのは、ニンニクだけに終わりません。
フィニッシュに広がるスパイス感の巧さも、本当に輝いて感じられました。
これこそ中華料理全般の知識、技術を持ち合わせた店主様ならではの演出と言って良いのでしょう。
後味からフィニッシュにかけて広がるトウガラシ系、胡椒系などのスパイスの香味は、まさに煌めくような、そして華やかなる辛味を高揚させ、スープの旨味の輪郭に凛とした表情を与えながら、濃厚な二郎スープの余韻に爽快感を添えてくれるのです。
辛さが舌を荒らさず、味わいを濁さず、豚や醤油、その他香味野菜などの風味の輪郭に張りを与えるような、そんなお洒落でスマートな演出がスパイスによってなされているのです。
もちろん多くのお店の二郎系作品にもたくさんのスパイスが使われていると思いますし、セルフでそれらを増す方も多いと思いますが、武二郎らぁめんのスパイス感は、まるでスパイスの一粒一粒の表情を意識させるような、そんな粒立ちの良い、複雑さが広がるような個性を感じさせてくれたのです。

そんな素晴らしきスープとともに頂くのは、これまた痒い所に手が届く、これを待っていましたとばかりのワイルドな太麺です。
ヨレがぶりぶりと備えたその麺は、すするというよりは、噛んで味わう寄りの形状に仕立てられています。
そして実際に麺を噛んでみると、これが実に美味いのです。
噛んだときの適度な弾力、もちもちっとした食感、そしてその食感に調和する穀物感の温かさ。。。
口に運んだ時の麺の重さがまた絶妙で、スープのふくよかさに調和しています。
ランダムながらも無作為過ぎないヨレがあり、そのヨレを麺の太さや固さによって少しのわがままを口の中に感じさせることで、非常に表情豊かな、生命感ある個性を感じさせるのです。
ちなみにこの麺、恐らくは武ぞうさんが製麺しているわけではないと思います。
しかもこの麺、二郎専用麺という感じの麺でもなく、わりと汎用性も備えた麺にも思えるのですが、武二郎らぁめんのスープに合わせると、不思議と二郎然とした印象の麺に変わるのです。
ここが不思議!!!!
実際にはラーメン二郎三田本店さんの麺などは、平打ち気味の太麺で、でろろーんと自重を箸に舌にと横たえてくるようなタイプであり、この麺とは全く異なる性格であるはずなのですが、自分には口に含んだときの印象に、どこか本物のラーメン二郎を思わす何かが感じられたのです。
麺の重みとスープの重みが一体感を生み出し、旨味をポンッと跳ね上げる感じ・・・、上手な説明ができませんが、武二郎らぁめんには、美味しさが拡散せずに、まとまって舌を打つ感じがあり、それは私が初めてラーメン二郎三田本店に訪問した際に感じたものへと通じているのです。

そのもちもちとした麺を味わい、スープを飲み、ヤサイを食します。
やがてヤサイの味わいがスープに柔らかさを引き出し、また新たなる美味しさが導かれ始めたころ、最後の麺、最後のヤサイが食べ終わります。
残ったスープを蓮華で味わいます。
最後の最後まで味わいたくなるスープです。
そして豚が生み出す濃厚な動物系の旨味と、ヤサイから導かれた軽やかなる旨味を感じさせるそのスープに舌を打ち、ついに汁完・・・

とは、いかないんですね!!!!
武ぞうさんのレンゲは厚みのあるタイプなので、レンゲだと最後の一滴までもは飲めないのです。
どうしてもちょっとだけ、椀の底に残してしまうのです。
くーっ、悔しかたいっ!!!!

というわけで、両隣りに居合わせた美女を尻目に椀を両手でグイと持ち上げ、その最後の一滴までもを味わいました。
この豪快さ!!!
この高揚感!!!
ぷはーーーーっ、これぞ二郎ですたい!!!!
これぞ二郎の醍醐味ですたい!!!!

周りの目など気にせずに頂きました・・・というのはまるで嘘。
私はがっつり周りを意識していましたよ。
するとそんな私の瞳は、両隣り美女が私の姿に釘付けとなり、その頬がちょっぴり赤らんでいるのを見逃さないのでありました。

…というわけで、食いしん坊マガジンによる中華武ぞうさんの武二郎らぁめんのレビュー前編「武二郎らぁめんのスープと麺がバカ美味い話」が終了です。
次週後編は、「武二郎らぁめん食べてきたんだけど、あのチャーシューの美味しさは反則すぎるだろ!!美味すぎて、どう言葉で伝えたらいいかわかんねーじゃねぇかな話」に続きます。
いや、嘘です。続かないです。でもチャーシューの美味しさも本当にびっくりどんきーな素晴らしさだったので、是非是非皆さん、スープ、麺とあわせてがっつり期待して頂いちゃってください。
マジで巧い、これぞ職人の技巧といった印象の、素晴らしいチャーシューでありました。

というわけで、あーっ、とうとうレビューが終わっちゃったか~!!
私、大好きな料理をレビューしてるときって、本当に幸せな気分になれるんですよね。
書き終えちゃったことが、ちょっと残念ですが仕方がない。
もうちょっと書きたいのですが、この辺で終了にします。

それでは皆さん、ごきげんよう!!!!
武ぞうさん、御馳走様でした!!!!

追伸 いつも楽しい武ぞうさんのブログ(たぶん飲食店のブログの中では日本一面白いブログだと思うし、日本語しか読めない人にとっては確実に世界一面白いブログだと思う)がこちら。一つひとつの記事がちょっと長すぎる気がするので、僕のレビューを見習って、要点をコンパクトにまとめるといいかもね(笑)。でも内容の濃さと面白さは保証するよ。是非是非、期待してお読みくださいませ~!!

【LINK】TAKE★STYLE
http://www.c-takezo.com/

ちなみに私の選ぶ神回は、2013年のクリスマスイブと、2014年の大寒に公開されたお話です。どうぞ口いっぱいに牛乳を含みながらお楽しみください w

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