新曲「東京」について
1. 曲のインスピレーションと背景
PAPIPO 2nd album「采」に収録されている新曲“東京“は、
自身の生まれ育った街を題材に制作した、「采」の収録曲の中で1番思い入れの強い曲です。
実は私が最初に発表したオリジナル曲「6月は雨」の続編として制作しました。
ファンの方から“ 「6月は雨」の続編の曲を聴きたいです “ と過去メッセージを頂いていたのがずっと頭の片隅に残っていて、
当時の自分から少し大人になった今、母に向けてどんな曲を書こうと考えていたらこの曲が出来上がりました。
自身がこれまで経験してきたことをひとつひとつ思い出しながら、諦めたことや叶わなかったことをどう受け止めてきたのかをテーマにしています。
何かを乗り越える度に見てきた東京の街の景色を鮮やかに思い出させてくれるような曲になりました。
2. 歌詞について
タイトル「東京」は限定的な場所を示していますが、
聞いてくださる方々それぞれが生きてきた街とリンクできるように歌詞を制作しました。
自分自身に言い聞かせ、語りかけるような歌詞の雰囲気を大切にしています。
特にこだわったのはサビの歌詞です。
〜ねえあなた探してたもの見失ったときは
言葉だけが頼りだと教えてくれたね〜
という部分には、私がマイナスな局面を乗り越える度に、本に書かれた言葉に助けられて来たという背景があります。
本を読むことは自分との対話でもあり、悩みが解消されていく1番の方法だなと思うのです。
そしてその後に続く、
〜過去から逃れられずにいるのは言い訳かも〜
という部分は、自分が挑戦しない理由を過去の経験のせいにしていることに気づ
いた瞬間を表しています。
3. 制作過程でのエピソード
この曲をアルバムに入れたいと、叩き台をメンバーのHiyokoに送ったのが始まりでした。
シティポップのような都会的な雰囲気を感じさせるアレンジにしてほしいとお願いして、デモが送られてきた時はイメージ通りで流石!としか言いようがありませんでした笑
Hiyokoの1を100にも200にもしてくれるアレンジの力が素晴らしく、特に低音で曲を彩っているピアノの音色が大好きです。
ぜひ注目して聞いてみてください。
そしてハモリのアレンジは、レコーディングしながら私と凜子も案を出して作っていきました。
細かく色々な表情の声が入っているのでお気に入りを見つけてくださると嬉しいです♪
4. 最後に
「6月は雨」の続編が聞きたいとSNSを通じて言って下った方、
素敵なインスピレーションをくださり本当にありがとうございました。
大人になった自分の生き方を今一度見つめ直してこの曲を作ることができて、
また新しい世界が見えてきたような気がします。
アルバム「采」の感想を送ってくださる方々もたくさんいらしてとても嬉しい日々です。
いつも応援してくださりありがとうございます。
佐藤玖美