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【着物コラム】浴衣の着用シーズンについて


こんにちは。着物コーディネーターさとです。

もう8月も今日終わり!
夏の終わりを感じます。

夏の終わりっていつなんでしょうね。
気象庁の予報用語では9月からはもう秋なんだそうです。

着物の世界では夏といえば浴衣や夏着物(薄物)で、
9月は『単衣』(ひとえ)と呼ばれる着物の季節なのですが、
夏着物も単衣も馴染みのない方が多いと思うので
今日は浴衣のお話をしようと思います。


そもそも浴衣って何なのか

夏の和服としてのイメージが強い浴衣ですが、
ウィキペディア先生によると『素肌の上に着る略装』だそうです。
つまり軽装な訳です。
起源は平安時代の湯帷子(ゆかたびら)、
沐浴するための衣服と言われています。
温泉=浴衣、の原型って事ですね。
と同時に、浴衣=水着みたいなものだったわけです。

実は浴衣で外出する習慣ができたのは江戸時代くらいからだと言われています。
(これもウィキペディア先生に掲載あり)

近年は夏のお洒落着としての地位を獲得していますね。

着物の世界の話をすると『やはり浴衣は軽装』
なので、
『デニムやTシャツで出かけて良い場所は浴衣でも可』な風潮が強めなように感じます。
江戸時代からこのへんの価値観はアップデートされていませんね。


着用期間と気象の不一致

着物の世界のお話を少しだけさせて下さい。
基本的に浴衣は着物の世界では夏の衣服なので、
七夕〜8月末までが着用期間として1番スタンダードなように感じます。

しかしこれは着物の世界の話。
前にも少し触れたことがあるのですが、着物の世界の着用期間って実際の季節に沿わない事も多いです。

特に暑い時期は厳しい!
ほとんどの浴衣は綿素材なので、
綿素材の長袖長ズボンと同じくらいの体感になるかなぁと思います。
真夏にこれは普通にしんどいです。笑

では実際いつくらいが浴衣のコアシーズンなんでしょうか?

現実的に考えて、最高気温が30℃超える日なんて、
ちゃぶ台ひっくり返したいくらい暑くないですか?
現代だと6月くらいからもう暑いなぁと私は感じます。
現にほら、道行く人は6月も半分を過ぎたらもう半袖ですよね。ほぼ夏ですよね。

気温に合わせて選ぶのなら、私は間違いなくこのくらいの時期に浴衣を着ます。
7.8月は可能ならTシャツで過ごしたい!笑

私は浴衣で行きたいイベントごともあるので
実際には7.8月も浴衣のことが多いですが、
お世辞にも快適とは言えないです。笑


個人的に思う浴衣のコアシーズン

というわけで、あくまで私の着用感覚ですが、
最高気温30℃を目安に決めています。

半袖=浴衣の季節

っていう感覚です。
Tシャツで外を歩いてる人が多ければ、
もう浴衣は解禁で良いと個人的に思います。
9月も暑い日は暑いですよね。

向日葵や金魚など、浴衣は真夏の柄のものが多いので、
個人的には9月は浴衣はあまり着ませんが
気温的にはマッチしているなぁと思います。

でも、それも個人の自由。
着物の世界の事や実際の気温の事、
健康面などを考えた上で自分のベストを選んで良いんです。

殺人的な暑さだった平成最後の夏、
今年ほど熱中症への警告を多く見た夏は初めてだったように思います。

熱中症になってしまったらお洒落も意味がありませんよね。

浴衣に限らず、
衣服は気温と楽しさを優先して選ぶものだと私は思うんです。

まとめ・着物の世界の着用期間は七夕〜8月・でも実際の気温を加味して、好きに着ましょう!・浴衣はデニムやTシャツと同じ軽装なので気楽に楽しんでOK


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