【映画感想】『Talk To Me(トーク・トゥー・ミー)』の好きなところ
*ネタバレを含みます
単刀直入に好きなところを話していきます。
①手を握って🫨「トーク・トゥー・ミー」
この映画にはポスターにも載っている
「手」が登場します。
この手を握り、「トーク・トゥー・ミー」と唱えると、死霊と接触することができるという設定になってます。
この設定が僕は怖かったです。
握手って、居心地悪いから。
基本的に握手は、右手同士、左手同士でするじゃないですか。
同じ形のものが掴み合うわけで、すごくフィットする。気持ち悪いくらいフィットする。
ベタっと、くっついてしまってもう2度と取れなくなるんじゃないかって不安になります。
監督たちがそれを意図して作り出したアイデアなのかは分からないんだけど、握手の居心地の悪さと、死霊の不気味さが掛け合わされた、好きな設定です!
②気の毒なライリー
主人公の親友の弟であるライリー、彼は物語に大きく関わる重要人物です。
なぜなら...
「手」を用いた降霊の儀式、その恐ろしさは、ライリーに起きる悲劇によって表現されます。
最も印象的な悲劇は、ライリーの中に、亡くなったミア(主人公)の母親が憑依してしまったことから始まりました。
亡くなった母と話せるわけですから、ミアはライリーの事などお構い無しに憑依した母に言葉を投げかけます。
ミアが母の霊に夢中になっているうちに、制限時間の90秒を超えてしまったのでしょう。
ライリーの体は死霊に乗っ取られてしまいました。
ライリーは、机に自ら顔を叩きつけます。
グチャ、グチャ、グチャ!
美形な少年だったんです、数分前まで。
その後も、病院内で再び凄惨な自傷を行い、霊に体を乗っ取られる恐怖を表現してくれました。
顔を血に染め、発狂し、僕たちを怖がらせてくれたライリー。
この映画の恐怖演出を一挙に引き受けてくれてありがとう。ただただ気の毒です。
③中盤で退場するジャンキー
この映画で起きた悲劇の元凶である「手」。
それを持ち込んだのが、画像の左と奥に映った2人のジャンキーです。
友達から貰ったらしい。
彼らは頻繁にあの手で憑依を楽しんでいた。
やんちゃなティーンエイジャーがマリファナに手を出すような感じかな。
彼らのことを好きな理由は簡単です。
この映画の中で予想外に1番幸せだったから...!
降霊の儀式中も、ミアの写真を撮ったり、自分たちも憑依されたりと、1番楽しんでいた...
にも関わらず、危険な目に遭ってないんです。
ライリーばかり不運に見舞われ、彼らは事態が面倒になることを察するとミアに手を預け、退場するのです。
全身に怪我を負ったライリー、と、その家族、殺されたミアの父、そして死んだミア。
登場人物、皆、不幸。
そんな中、彼らは...
楽しむだけ楽しんで、無事帰還したわけです。
いいなぁ...
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