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065: ファラオン

Engamesで以前から気になっていた「ファラオン」がセール品になっていたので思いきって購入。さっそく遊んでみた。



ゲーム概要

ファラオの子として、あなたは来世での旅の準備のために人生の大半を捧げます。豪華な葬礼の儀式を計画しましょう。あなたという存在の中心に美徳と正義を据えましょう。あなたの心臓の重さが量られている間に、あなたの行動のすべてが評価されるのです。

ルールブックより引用

プレイヤーは、神々の粘土板のアクション(玄室の建設、強大な貴族の支援、職人の雇用、捧げ物の奉納、ナイル川沿いでの繁栄)を最大限に活用し、資源を管理して神々が求める儀式を遂行する。5ラウンド終了時に最も多くの名声点を獲得したプレイヤーの勝利となる。

メインボードに描かれている神々は、冥界の王「オシリス」、生と死を操る女神「イシス」、ハヤブサの頭をもつ天空神「ホルス」、犬の頭をもつ死者の神「アヌビス」、破壊の神「セクメト」となっている。このことは18toyaさんのレビューに詳しく記述されており、楽しく拝見させてもらった。興味のある方はどうぞ。


回転するホイールとリソースプレイスメントが面白い!

プレイヤーの手番では中央のアクションホイールへ資源を1つ支払い、そのエリアのアクションを実行する。この時、支払う資源が1つもなければアクションは出来ないためパスするしかない。全員がパスすると1ラウンド終了。5ラウンド終了すると最終得点計算を行い、ゲーム終了となる。

ゲームで使用する資源は5種類。ちょっと抽象的で分かりにくいが、意味が分からなくてもプレイに支障はない。

アクションのできるエリアは5つ。
①捧げ物エリア
②貴族エリア
③ナイル川エリア
④職人エリア
⑤玄室エリア

一風変わっているのは、中央のホイールへ置いた資源もアクション実行のためのコストとして利用できることだ。このため、出来るだけコストに使用できる資源をホイールへ置きたいのだが、このアクションホイールが毎ラウンド一定方向へ
回転するため、なかなか思うようにいかず計画性が大事になってくる。それがまた面白くなっている。

そしてホイールへ配置できる資源の数も決まっているリソースプレイスメントであり、置く場所がなくなるとアクションができなくなる。ここに他のプレイヤーとの駆け引きが生まれ、その緊張感がたまらない!

資源はカツカツで苦しく戦略性が高い

毎ラウンド開始時に収入があり、資源が3つもらえる。資源数はワカプレのワーカー数と同義になるのだが、アクションを実行するために資源を支払わなければならない。つまり資源はあっという間になくなってしまい、アクションができなくなる。ゲーム中は常時、少ない資源に頭を悩ませることになるだろう。

特に初回プレイ時に気をつけたいのは、アクションエリアには2種類あり、資源が増えるエリアと消費するだけのエリアがあることだ。貴族カードは特殊能力をもたらしてくれるが、全ての資源を1つずつ支払うため資源が枯渇しやすい。玄室エリアも高い勝利点をもたらすが、やはり資源を消費するだけのためその後のアクションが苦しくなる。

実際、私の初回プレイ時にはこのことに気付かず、特殊能力を持った貴族カードを3枚も手に入れて喜んでいたのだが、他のアクションが出来なくなり苦しくなってしまった。貴族カードはほどほどにした方が良さそうだ。

パスをした後も恩恵を受けることができる

また面白いシステムとして、「時のピラミッド」がある。パスをしたプレイヤーからディスクを時のピラミッド上段へ移動させるのだが、他プレイヤーがまだプレイしていると資源獲得などの恩恵を受けることができる。

つまり早めにパスしても資源がもらえるため、次のラウンドが楽になる。落ち込んだプレイヤーの一種の救済処置となっており、これはなかなか上手い仕組みに思った。

今回の満足度:8点(10点満点)

不思議な魅力を持った作品だ。
資源はカツカツで苦しく、目立った拡大再生産していくわけではないので後半になっても楽にならず、ずっと資源不足に悩ませられる。先に書いたように私の初回プレイでは貴族カードを買いすぎて資源が枯渇してアクションが出来なくなり、80点というロースコアで4人中最下位となった。

しかし、「次はもっと上手くプレイできる気がする。」という根拠のない自信から家に帰って息子と2人プレイをしてみると、接戦の末に94点で勝利。翌日の夜にもプレイして101点と着実に上達することを実感することが出来て面白かった。

2人プレイでも4人プレイとさほどプレイ感は変わらず、苦しいながらも楽しくプレイできた。コンポーネントやアートワークの雰囲気も非常に良く、古代エジプト文明に思いを馳せながら過ごす1時間は格別なものがあると思う。これからもリプレイしていきたい。


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