Hermès 口紅【商品分析➂】


 今年3月に発売されたエルメスの口紅を試してみました。

 エルメスが今年3月に化粧品事業に参入しました。第1弾として発売したのが、『ルージュ エルメス ルージュ ア レーヴル』で、マットとサテン2つのテクスチャーの口紅です。カラーは全24色。(24色は、パリのフォーブル・ サントノーレ店(本店)の番地にちなんだそうです。)

 昨年の株主総会でのアクセル・デュマCEOの発表によると、「化粧品カテゴリーの柱は香水、メイクアップ、スキンケアで、「エルメス」はすでに大きなフレグランスビジネスを抱えている。また、スキンケアもいずれは発表する計画」だそうです。

 かなり出遅れ感はありますが、激戦化粧品市場でどのような展開をしていくのか目が離せません。

 ある程度のラインナップを揃えて市場導入するよりも、カレ(スカーフ)やレザーでのお色目の強みを強調して口紅単品からのスタートは納得がいきます。7万5,000色におよぶシルクの色見本と900色のレザーの色見本からインスピレーションを得たそうです。

 そして、この口紅のこだわりが半端ないのです。

 サステナビリティを意識した詰め替え可能で、しかも長く使えるよう耐久性に優れたメタル素材。他競合はまだプラスティック、使い捨てですから一気に時代を進めました。本体7200円、詰め替え4400円。本体は資生堂ブランドなどの約2倍。しかし詰め替えは少し高めぐらいなので、1回切りではなく続けられそうです。

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 実際使ってみると、柔らかくてつけやすく、お色目がきれい。新しさを感じます。製造は外部委託とのことですが、プロデュースはHermèsで、全工程checkが入っているそうです。高いクラフツマンシップの精神が生きています。(店員さん、特に力説)

 キャップ部分はマグネットになっていて、キャップをするときに吸い込まれる感じも新鮮です。

 容器の3色(ホワイト、ブラック、ゴールド)の組合せも高級感溢れます。そして長く持っていても飽きが来そうにありません。細かく色合わせされたのでしょう。

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 化粧品の表示の関係で、外箱は白箱ですが、おしゃれに縦長の窓が開いていて、Hermès オレンジが見えます。そして白箱を開けると、Hermèsのブランドボックスです。

エルメエス ルージュ

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容器が傷まないように、袋もついているのがいいですね。よく考えられています。

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 Hermèsファンが競合からスイッチするのと、他のHermèsグッズに比べると手が出やすいので、今までHermèsに興味がなかった人たちも、自分用、ギフト需要などですそ野が広がりそうです。

 詰め替えだと手が届きそうな価格なので、リピーターも多いと思います。

 さて、次はどんな一手でしょうか?どんな世界が出来上がるのでしょうか?戦略に興味津々です。

そして、お客様を取られる競合はどのような手を打ってくるのでしょうか?こちらも楽しみです。


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