実際に行かないと駅舎の屋根に生えたぺんぺん草には感動できないカモシレナイ
こんにちは、さちこです。普段は、外国の方に第二言語としての日本語を教えています。どうぞよろしくお願いします。
海外旅行をする若い人が減ってきたというニュースを耳にした時、
その理由が思い浮かばなかった。
自分が学生の頃は、
海外へ行って過ごせるほど時間が自由になるのは学生の間の今しかないと、
時間はあってもお金は無いのでバイト代を貯めて行った。
周りもそんな学生ばかりだった。
(ただ、今の学生は当時の学生よりも格段に自由になる時間が少なそうで、
そういう意味では気の毒である。)
実際に行かなくてもテレビやネット等で知ることができるし、
旅の醍醐味のご当地料理や買い物でさえ、
日本に居ても様々な国の料理が食べられたり、何でも買えるからと聞いて、
なるほどな〜と思いながらも、海外旅行の魅力ってそれだけだっけか?と
一抹の疑問も拭えなかった。
今夏、幸運な機会を得て欧州へ行った。
コロナ禍があったので、久々の初めての国体験だ。
行ってみて再確認したのは、
やっぱりそれだけじゃなかったってこと。
例えば、スイスでのこと。
ローザンヌにあるOuchy-olympique駅近くの宿だったので、
周辺を散策した。
Ouchy-olympique駅を出ると、目の前に階段があったので、登ってみた。
登りきったところで、ふと振り返ってみると、駅舎の屋根が見渡せ、
そこには一面の緑とぺんぺん草(?)が広がっていて、
長閑さを醸し出していた。
「いや、草抜きせんのかい!?」と、心の声が漏れそうになった。
おそらくだけれど、この駅舎の屋根は旅番組の映像では流れないだろうし、
流れたとしても、この何とも言えず好ましい長閑さは映像では伝わりきらないのではないかと思うのだ。(もちろん私見にすぎないが。)
ちなみに、Ouchy-olympique駅はオリンピック・ミュージアムの最寄駅で、
小さな駅だが、地元の人だけでなく観光客もたくさん乗り降りしていている駅である。(普通、草抜きしないか?)
また、スイスの駅には改札がない。
チケットを購入して保持さえしていれば、列車にすぐに乗れる。
以前、ドイツ留学歴のある同僚からドイツも同様のシステムだと聞き、
その時は皆で「無賃乗車とかないの!?」と驚いたのだが、
同僚によると、車内にいる車掌がランダムに切符をチェックするので、
その時にきちんとした料金の切符を持っていないと罰金を払うことになるとのことで、皆で納得した覚えがあった。
今回のスイスで、そのシステムを実際に経験したことになる。
これが、同僚から聞いて想像していた以上にかなり大分物凄く良かった。
滞在先のホテルでは宿泊者に乗り放題パス(市内)を提供してくれたので、
駅に着いた途端ホームに電車が入ってきているのが見えても、
そのままちょいと乗り込めばいいだけである。
切符をどこにしまったかなと鞄の中を慌てて探したり、
切符を買うために財布を慌てて出したり、
アプリを慌てて起動したりしなくてもよい。
それに、日本で朝夕のラッシュ時に改札を通るために停滞する列なども生じない。
それが、これほどにストレスを感じさせないものだとは、
同僚から話を聞いた時には全く想像だにできていなかった。
日本でも来年からでも改札無しにしてほしいぐらいである。
久々に海外へ旅行して思ったのは、やはり体感すること、
実際にその場に身を置くことでこそわかることってあるんじゃないかなあと
いうことであった。チャンチャン。
(お読みくださり、ありがとうございました。)