「平等」と「公平」の違いを理解して,ノイズに乱されない価値観を手に入れる。
この二つの単語を聞いた時に,皆さんならどちらを重視するでしょうか。
平等であることの方が大事?
公平であることに方が大事?
そもそも平等と公平ってどう違う?
平等とは,権利が一様であることを指します。
例えば,教育格差,男女格差などのテーマを扱う時には平等が重要な観点となります。
公平とは,ズルや不正がないことを指します。
例えば,センター試験のカンニング,賃金問題などのテーマを扱う時に公平の概念が必要です。
Twitterにもこんなイメージがありました。平等(Equality)とは,大人から子供まで同じ高さの台に乗っていること。台の高さという権利が誰にも一様に与えられています。一方で真ん中の図にある通り公平(Equity)とは,野球観戦という目的が誰もが達成できるように台の高さを調整しています。誰も高いところから見たり,見えなかったりしていないので,ずるや不正がなく公平な状態といえます。
ちなみに3つめには現実(Reality)が描かれていますね。世界中の上位1%の人が持つ富はその他99%の人が持つ富を上回っている,というような現状を批判的に描いたものでしょう。
さてここまで読んでみて,あらためて皆さんは平等と公平のどちらを重視するでしょうか。
例えば,受けられる教育の質の格差には大きな声が上がらないのに対して,大学受験でカンニングがあると誰もが声をあげてそれは公平ではないとつつく。
江戸時代には士農工商という身分制度が社会を形成していたとおり,権利の平等には無頓着でした。一方で,裁判になると,裁く人の公平さが何より重視され人々はその裁きに注目する。
我々日本人は,公平にはこだわってきました。
一方で,平等にはあまりこだわってこなかったのではないでしょうか。
どこか混同しがちな平等と公平という言葉。
その中身は実は異なる概念です。
普段の話題の中でも,平等と公平をきちんと使い分けることで,
論点の本質に気付きやすくなります。
この記事のエッセンスはこちらの書籍から。
もっと深く思考したい方はぜひ書籍を読むことをおすすめします!
こつこつ更新します。 こつこつ更新しますので。