『ここはすべての夜明け前まえ』を読む前に
ひらがなと句点の少なさ Xでハヤワカの編集者さんがお勧めしていた。第11回ハヤカワSFコンテスト特別賞の受賞作。今から100年後の未来、老いない体を手に入れた「わたし」がこれまでの人生を振り返るためにに記した家族史。
白を基調とした表紙には折り紙のような優しい色合いでイラストが描かれているが、表紙全体の右側2割ほどには縦書きの文章が書かれている。「二一二三年十月一日ここは九州地方の山おくもうだれもいないばしょ、」から始まるその文章はきっと、これから僕が読むことになる「わたし