山田蹉跌

やまださてつといいます。蹉跌とはつまづきという意味です。プロフィール画像は蹄鉄のつもりです。

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やまださてつといいます。蹉跌とはつまづきという意味です。プロフィール画像は蹄鉄のつもりです。

最近の記事

『ここはすべての夜明け前まえ』を読む前に

ひらがなと句点の少なさ Xでハヤワカの編集者さんがお勧めしていた。第11回ハヤカワSFコンテスト特別賞の受賞作。今から100年後の未来、老いない体を手に入れた「わたし」がこれまでの人生を振り返るためにに記した家族史。  白を基調とした表紙には折り紙のような優しい色合いでイラストが描かれているが、表紙全体の右側2割ほどには縦書きの文章が書かれている。「二一二三年十月一日ここは九州地方の山おくもうだれもいないばしょ、」から始まるその文章はきっと、これから僕が読むことになる「わたし

    • 8月に読んだ本

      『小説の読み方、書き方、訳し方』柴田元幸、高橋源一郎(河出文庫) ジュンク堂池袋店の柴田元幸フェアで購入。「個体」としての読む小説があり、「気体」としての書く小説があり、「液体」としての訳す小説がある。小説は触れ方によって、全く違った顔を見せる。二人がそれぞれ選んだ海外小説、現代日本の小説30選(+α)も頼もしい。 『坂下あたると、しじょうの宇宙』町屋良平(集英社文庫) 詩について語ることはなんだか恥ずかしい。ポエムという言葉を嘲る意味で使う。そんな人たちにこそ、読んで