平和を望んだ魔王世界征服始めました(番外編)
おはようございます。今回は番外編でカオスとイドとイニドがお花見をする回です。それではどうぞ。当記事は有料記事になっております。
番外編なので、この小説を読んだ読まない関わらず連載小説には影響ありません。
それでは、どうぞ。
カオス達はジパングに訪れていた。
黄金と桜で有名なこの国では、誰もが皆、優しくて平和協定も簡単に結べた。
ミュージカルの公演後、カオス達は穏やかな気候に心地よさを感じながら、ジパングの街を観光していた。
「この国は良いところだね」
カオスは笑顔で言う。
「そうですね。とても素敵な国です」
イニドが答える。
イニドはふと道の傍らに掲げられた掲示板に目を向けた。そこには、着物姿の麗人と巨大なる桜の木が描かれていた。また、『この春にお花見に行きませんか』と記されていた。
「奇妙な装いをした娘に、ピンク色の大樹。……なんでしょうかね、この妙なポスターは」
イニドはカオスに尋ねた。
「これはおそらく、ジパングの伝統的なるポスターの類いだろうね」
カオスは言った。
「この国には伝統的なる衣装が存在するとの話を、書物にて読んだ覚えがある。……それにほら、ここを見てごらんよ」
カオスはポスターを指し示した。
そこにはこう記されていた。
『桜の木の下でお花見をしましょう!』
「なるほど、この大樹こそが桜という花なんですね。それでこの娘が着物というものを着ていると」
イニドは興味津々といった様子であった。
「そうみたいだね」
カオスは答えた後に、目を輝かせて言った。
「せっかくだから、僕らもお花見したいな」
「かしこまりました。しかし、申し訳ございません。私はお花見をしたことがなく、何を準備すればいいのかも」
イニドは申し訳なさそうに言った。
「大丈夫だよ。イニド、僕が手配するよ」
カオスは微笑んだ。
「カオス様、ありがとうございます」
イニドはその言葉に対し、深々とお辞儀をして感謝を示した。
こうしてカオス、イニド、そしてイドの三名は、お花見へと赴くこととなった
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