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北朝鮮・ロシア・中国国境の風景 豆満江 朝鮮・ロシア友情橋

朝鮮・ロシア友情橋

 豆満江 ( とまんこう ) にかかるこの鉄道橋は1959年に開通した。北朝鮮・ロシア両国の鉄道のレールの規格が異なるため、かつては車両の台車交換などの作業を行っていたらしいが、現在は直通運転が可能になっている。
 2017年、光ファイバーケーブルが設置され、ロシアの企業を通じてインターネットに接続された。
 2018年にはもう一つの橋の建設について、ロシアと北朝鮮の間で協議が行われた。
 コロナ禍による北朝鮮の国境封鎖を経て、2022年には貨物列車の運行が確認されているようだ。北朝鮮・ロシアの陸上輸送のルートはこの友情橋しかないので、ロシアへの武器・弾薬の輸送が行われている。

 参考衛星画像は2022年11月6日。友情橋の全長は400m。水面からの高さは7m。左は北朝鮮、右がロシア。ズームアウト。

 北朝鮮、ロシア、中国三ヶ国の国境線がどのように引かれているのか、表示してみよう。

 中国領は友情橋の少し上まで。中国はここから下流、さらに日本海へ船を出すことはできない。

 衛星画像は2024年9月4日。ズームアウト。

 周辺で脱北者が多いという話もうなずける。中州や岸辺の地形を利用すればなんとか渡れそうな川だ。

 友情橋は地図画像の中央。

 日本海、日本との位置関係を表示した。ロシアのウラジオストクが近くに見えている。

北朝鮮

 左上の青い屋根は国境検問所。

 トマンガン ( 豆満江 ) 駅。

 駅近くの住宅地。

 国境関連の労働者の住宅地だろうか。

ロシア

 左下の赤い屋根は国境検問所。

 下はハサン湖。上はハサン駅。線路はシベリア鉄道につながっている。

 駅近くの住宅地。

中国

 国境監視の展望台、龍虎閣。観光客に公開されている。

 国境、観光関連の施設や住宅を増やすつもりだろう。広い土地が整地されている。

 1938年に起きた張鼓峰事件に関する記念館もある。満洲国、実質は旧日本軍とソ連軍の間の国境紛争の舞台となった。

 今年6月、24年ぶりに訪朝したプーチン大統領とキム総書記の間で取り交わされた合意文書の中には、新たな国境道路橋の建設も含まれているという。

注記)
a.衛星画像は、欧州宇宙機関 ( European Space Agency : ESA ) が運用する COPERNICUS ブラウザからスクリーンショットしたものを使用しています。
b.地図画像・参考衛星画像は、ESRI が運用する World Imagery Wayback からスクリーンショットしたものを使用しています。

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