【連載】小さな世界地図、イギリスに学ぶ〜4章 音楽で仲間ができる
●音楽と留学は、相性がいい!?
私には、今まで高校1〜2年生の1年間にカナダのホームステイをしながら現地の高校に通う機会がありました。そのときにも音楽でかけがえのない仲間ができ、言葉が通じなくても一緒に音を楽しめる「音楽」という文化交流に非常に感謝しています。
今回のイギリス留学では、前回のカナダ留学から少しパワーアップし、バンドを組みライブを企画する挑戦を3回ほどすることができました!きっかけは、イギリスに着いて一番初めに参加したJapanese Societyのカラオケナイトでした。そこで私の歌を聴いてくれたChengという、中国から来た留学生の男の子にコンサートを開くことを約束したのです。彼がせっかくリクエストしてくれた歌を歌えなくて…という理由でしたが、彼にその後の音楽活動を手伝ってもらうことになるとは思いもしませんでした。
●イギリスで、初ライブ
Cheng君はHarveyという日本歌謡曲が大好きなイギリスの友人を紹介してくれ、週1のミーティングをすることに。まずはメンバー集めから始まりました。最初に、Oxford Brookesの卒業生のDicconがベースに決まりました。彼がギターが弾ける知り合いをオックスフォード大学に知っており、残るはドラムです。たまたま、初日に挨拶をしたArkoというインドから来た音楽科専攻の留学生がドラムを弾けるとのことで、10月になんとかメンバーが決定。しかし、初日の練習で私が風邪をひき声がでないという事態に。そして、協力してくれる団体とのいざこざがあり(笑)、相談相手を変えながら、怒られながら、なんとか11月26日にライブが決行できることになりました!!
… しかし。当日、会場にはお願いしていた機材(スピーカー、マイクスタンド、延長コードとケーブル)が連絡が行き届かなかったのか何も置いてありません。リハーサルもままならぬまま、急いでその部屋にあったスピーカー(目をつけていました笑)とPCの回路を繋ぐことにギリギリ成功し、ドラムの音を出すことができました(アコースティックドラムは音が大きすぎる、用意ができないなどの理由で、最終的にMIDIパッドに変更したのです)。
そして、手伝いに来てくれたゆきちゃんという日本人留学生に、これでもかと準備をお願いしながら、15名程度の観客を迎えて30分のパフォーマンスを終えることができたのです。(動画はコチラ)
●本当の友達に伝える
ライブが終わって、声をかけてくれたChengをはじめ、この怒涛の1ヶ月半を一緒に乗り越えてくれたメンバーを、これからも大事にしたいと思いました。その一方で、私に素直な感想を届けてくれたArjangのことも忘れません。彼と一緒に買い物に行った帰り、「この前のライブを見て思ったことだけど」と感じたことを誠実に伝えてくれました。
・さつきは、お客さんが盛り上がっていないんじゃないかと焦って、盛り上げすぎて逆に気まずい空気があった
・さつきは、もっと自分の仲間を信頼していいと思う
いいことだけを伝えてくれる友人よりも信じられる言葉でした。「大切な友達に伝えることは、正直な気持ちにするようにしているんだ」と私を思って言ってくれた大切なアドバイス。函館にいた時も、どこか自分の演奏に自信がなく、盛り上げる方に力を入れてしまっていた自分を思い出しました。Arjangのこの勇気を見習って、私も堂々と次から演奏したいと心を決めることができました。
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