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3代目の苦悩②社員が幸せに働けない会社は、ダメになる。

皆さんこんにちは。

「仕事楽しいですか?」
これは、私が父の会社で働いている時に、
従業員の皆さんに聞きたくなった質問です。

実際どうでしょうか。
皆さん仕事楽しいでしょうか。
おそらくほとんどの人が、楽しくないと思います。


①問題提起:日本は熱意を持って働く人の割合が世界最低クラス

下記図を見たことがある人はいるでしょうか?

この図は、従業員のエンゲージメントを調査したグラフです。エンゲージメントとは、従業員の熱意や満足度を総合した数値のようなものです。
実は、日本は、仕事に熱意を感じている国の世界ランキングは139カ国中132位。
全体のたった6%しか仕事に熱意を感じておらず、71%が仕事にやる気がなく、23%の人が周囲に不満を撒き散らしている。と言われています。
この表、数値を見て感じるのは、発展途上どころか、内戦が起きているほどの秩序のなさなんだろうなと思っています。
日本が戦っているのは、競合他社や世界ではなく、隣に座る同僚や同期、友人達のような気がしています。

内戦が起きている国で、幸せ?と聞いて何人が幸せ。というでしょうか。
仕事で内戦が起きている国で、幸せ?と聞いて何人が幸せというでしょうか。(戦うべきは同僚ではなく、競合他社です。ここも今度説明します。)

まず、気づいて欲しいのは、
「自分たちが、世界でもトップクラスの不幸せに働く国にいる。」
ということです。

周りの人の話や意見は聞いてはダメです。周りを見て、自分だけじゃ無いんだと安心してはダメです。みんな言います。仕事はつまらない。仕事は我慢するものだ。と。ただ、世界では違います。幸せに働く先進国のアメリカでは31%の人が幸せに働いています。

最初に一つ知識をお伝えしましたが、何故私がそう思うようになったのか。
まだ、疑問でしかありませんでしたが、原体験としては父の会社での経験です。

②伝えたいテーマ:ほぼ世界一不幸せに働く国で我々は働いている

今回のテーマはだいぶズシリとくる内容かもしれません。
それは、ほとんどの人が幸せに働けていないという日本の情勢があるからです。ただ、現状をしっかり認識することはとても大切です。間違いなく、幸せに働く方法はあります。
今回の内容で受け取って欲しいことは、
自分たちが今幸せではないのことが、
・幸せに働けない日本にいるから
・幸せに働けていない状況にあるから
など、外的要因も多々あると思ってください。
あなただけのせいではほとんどありません。
ただ、世界ランキング132位なので、
非常に難しい課題です。

でも、課題はいつか解決できます。
世の中の課題は、
・すでに誰かが解決した、学べること

・誰も解決できなかった、類稀なるチャンス
の2つしかありません。
ピンチはチャンスです。
しっかり目を背けず読んでいってください。

③不幸せな働き方は見えない損失を作っているのではないか?

▶︎私自身が、会社よりも自分を優先した、「怒られたくない。評価を下げたくない。」ために行動していた。

私は、前回の記事でお伝えしたように、仕事に真剣で、精神崩壊するほどの本気さで立ち向かっていました。
会社の損失は全て自分の損失と、走り回っていましたが、そんな自分が会社に損失を出してもいいや。と思ってしまうことが何度かありました。

それは、
誰も見ていないミスなら隠蔽しよう。
でした。自分でも驚きました。

私は、幼少期から今まで人生で父から褒められたことが一度もありません。
常に怒られており、早稲田に受かった時も慶應大学の父からは、「田舎もんの行く学校だな。お前にはちょうどいいな。」と言われました。

隠蔽体質になっていったのは、それだけではありません。
加えて、”自分の評価も下げたくありませんでした”
自然に僕は会社の損失より、自分の評価をとっていきました。

素直な自分はケロッとそうしていましたし、
客観的に見ると、会社にとってコストを作ってしまったな。
と反省しましたが、次しないように気をつけよう。
とか思ったりしていました。

そんな日々が続いていくうちにふと気づきました。
会社の損失より自分の評価を優先している自分に。
そして、その気付きは会社全体への疑問につながります。

▶︎俺が、これだけミスを隠蔽しているんだとしたら、従業員はもっともっと隠蔽をしているのではないか。

会社でも父は同じで、従業員達に毎日怒鳴って仕事をさせていました。

そんな父は、教育=怒鳴ること。
会社では毎日怒号が鳴っていました。
なんでまだ動いてねえんだ!
俺が言わなきゃわかんねえのか!
早く動かせ!どれだけ損すると思ってんだ!!

ふと周りを見渡して感じたのは、
全員が父から怒られないことを目標に仕事をしているな。でした。
日々の製造、清掃、言動全てそうです。
社長から怒られないために全ての仕事をしていました。

・ちょっとしたミスを社員全員が隠蔽しているだろう。
・うちのお菓子は、「社長に怒られない品質」になっているのではないか。
・話もしなくなっていきます。(これも今度話しますが、社員の仲が悪い損失も、実は計り知れません。)
・工夫や提案もしないし、考えることもしなくなっていないか。
自分でさえ会社の損失を無視しているなら、従業員はもっと損失を無視し、放っておいているのではないか。見えていない損失がどんどん見えてきた気がしました。

▶︎商品・サービスの顧客離れは知らない間に起きているのではないか

決定打は、ミスや失敗よりも、私が一生懸命美味しいお菓子を作ろう。と必死になっていても、他の従業員は全然美味しいお菓子を作ろうとしなくなっていたことにも繋がっていると思うようになったことです。。

・また今日も残業だよ。何よりも早く製造して、帰ろう。
・検品のババアが困ったところで関係ない。揚げ場(230度でフライする熱い場所)は俺しかできねえ。
・俺の仕事は暑くて誰よりも大変だから、他の奴らは俺のために動くべきだ。

そんな考えが言動を見ていると感じられます。
僕が作るお菓子と従業員が作るお菓子の味や食感は全然違います。
でも、出荷できるレベルであれば、世の中に出ていきます。
検品のおばさま達が騒がなければ、社長がレーンのお菓子をつまむまでわかりません。

お客様は満足しているのか?
疑問が湧きました。

自分の働く会社と照らし合わせながら
消費者の目線で考えてみてください。
例えば、一度買ったお菓子、
・美味しくなくて、会社にクレームを伝えたことありますか?
・美味しくなくて、また買うことありますか?
・会社は、そのお菓子のお客さんが一人、また一人離れていくのを知る方法ってありますか?

最後に、クレーム(お申し出)に感謝はできていますか?

ここで仮説が生まれました。

「見えていない生産ロス、顧客の喪失があるのではないか。」

「社員が幸せになることで、もっともっと利益の出る会社が作れるのではないか。」

こんなことを感じるようになってから、
会社のスタンスや今の自分の求められていることへの疑問が日を追うごとに大きくなっていきました。

④解決策

これにはちゃんとした解決策があります。
私の師匠に解決方法を教わることができ、起業に至っています。
もちろんここはいつか解説しますが、
私でも無理な会社はあります。それは、これだけ関係性の深い父の会社です。
コンサル契約を切られた会社もあります。
すべての会社が、社長が目指す姿ではありません。

ただ、中長期的に見ても、効果性を見ても、かなり高い有効性があります。
ただ、難しいです。
でも、一人一人が気づいて、まずは、数名のチームからでも効果を出していくことは可能ですし、その効果が会社の目に留まることもあるかもしれません。

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