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止まらない⁉️子どもの「主体性の二極化」がどんどん加速していく理由‼️
文部科学省が推進する「主体的・対話的で深い学び」の実施から
しばらく経ちました。
この数年で,子どもたちを取り巻く教育環境は
どのように変化してきたのでしょうか⁉️
その結果,子どもたちは「主体的・対話的」に
学ぶことができるようになっているのでしょうか⁉️
大きく「学校現場全体」を捉えると
授業の在り方や学校の方針は,確実に変化してきました。
・児童・生徒の意見表明や選択する機会が増加した
・グループワークやプロジェクト学習が広がった
・問題解決型学習が取り入れられ,さまざまな実践事例の蓄積してきた
・ICTを活用した協働学習の促進された
学校外も含めて「学び」に対する考え方を変えていこうとする動きは
明らかに増えてきています。
一方で・・・
・教員の指導力・ファシリテーション力の差による学習効果のばらつき
(😱そもそも教員自体が不足しているという深刻さ💦)
・評価方法の確立されず,現場でも先生たちが頭を抱えている
・時間的制約と学習進度の両立に限界がある
・ICT環境の整備などに大きな遅れがある
といった課題もたくさんあります。
(課題の方が圧倒的に多いような気がするが😰)
こういった現状において,今回の記事で考えたいことは
果たして,子どもたちが主体的に学習するようになっているのか⁉️
ということです。現場での肌感覚や,教育に携わる方々や親御さんたちからの話を聞く中で,見解を述べていこうと思います😌
子どもの主体性は,確実に二極化が加速している
知識詰め込み型の一斉授業から,探究型の学習や自由進度学習とような,
子どもの問いや疑問を大切し,自分たちで考えて協働する学習へと変わってきました。
学校や授業において「主体的・対話的で深い学び」を実現するために,子どもたちを取り巻く環境が変わったのです。
その結果(今のとこ)子どもは学校などで「主体的」に学ことができているのでしょうか⁉️答えは・・・
No‼️😱(ほんの一部を除き)・・・です😭
もちろん,全員が完璧に当てはまることなんてありません。
(何事にも例外は存在し,あくまで一般論として。)
ですが,それを差し引いても主体的な子どもが増えてきたどころか,
むしろ「減ってきている」とさえ感じます😨
一方で,一握りの主体的な子どもは成長が加速しており,その差がかなり顕著に表面化しているように感じます。
そうです,完全な二極化が進行している状況です。
差は歴然⁉️その差は埋められるの⁉️
学習環境や授業のあり方が変わってきているのに,なぜ差は開く一方なのでしょうか⁉️
「子どもたちの主体性を引き出す」・・・
言葉にするのは簡単ですが,当然一筋縄ではいきません。
これまでの習慣や考え方が,大人も子どもも染み付いているからです。
大きな熱意と長い時間が必要になります。
学校現場というのはかなり保守的な色が強く,変化するのにはそれ相応の覚悟と根気が必要です。当然,目先の結果を重要視する声を受けながらも前に進むしかないわけです。先生の中には,熱意と覚悟を持って学び続けて自らが実践している方々もたくさんいます。
ですが
・教員の業務負担の増加と働き方改革との両立
• 個々の生徒の学習進度や理解度の差への対応
• 保護者や地域社会との連携強化の必要性
• 新しい教育手法の導入に伴う教員間の意識の差
など,乗り越えるべき課題があまりに多く,疲弊を免れないのが現状です。
そもそも「主体性」の差とは,どう行動に現れる⁉️
具体的な例を挙げて,行動を考えてみましょう。
「主体性のあるAさん」と「主体性のないBさん」
(※「ある」とか「ない」を測る基準はなく,主体性というのはそう簡単に決められるものではない事は十分に承知の上,あくまで行動を例に挙げて説明する際にわかりやすく伝えるためにこのような表現をしています。)
例えば,算数の学習で「通分」「約分」を学習するにあたって,教科書に沿ってではなく,簡単なカードゲームを取り入れたとしましょう。
(同じ大きさの分数カードを当てるとか,せーの!でカードを出して大きい分数が勝ちといった感じ)
先生「今日はこんなゲームをやってみない⁉️」
A1「へー,なんかわからんけど面白そう😊」
A2「イエーい,勉強より絶対楽しいやん」
B1「めんどくさいなぁ」
B2「勝ったらなんかくれるんですか?」
ゲームが始まると・・・
A1「なんか大きいカードが全然来ないー!どうしよう😱笑」
A2「最強カードきたー!勝てそうやぁ😆」
B1「いつまでやるんですか。」
B2「こんなカードで勝てるわけないやん」
ゲームが進むと・・・
A1「先生,このカードの数字が絶妙に中途半端すぎやって」
A2「これとこれって,どうやって比べたらいい?」
B1「先生,これのカードって出していい系?どっち?出せるの?」
B2「1位で終わって暇なんですけど・・・」
困っている子がいると・・・
A1「これとこれだったら,どっちが大きいと思う?」
A2「俺もわからん😆笑 ねぇ◯◯さん,どうやって比べるん?教えて!」
B1「・・・・・。」
B2「はよ出せって,・・自分で考えれば?」
ゲームが終わると・・・
A1「負けたけど,おもろかったな。アンタのカード強すぎやろ笑」
A2「1位ー♪1位ー🎶」
B1「負けたんやから片付けお前やれって。」
B2「いやなんで私なん。あんたがやりーや」
リアルにこんな感じです😌
楽しくできるように,教材を工夫したとしても,ある程度の主体性がないと意味がないんですよね。ちょっと大袈裟に書いたので,Bのような発言までする子は一部ですが,ここまで顕著ではないにしても思考がBよりな子は,まぁ一定数います。
課題を自分で選ぼうが,先生から与えられようが,
どんな課題であれ,本当に主体的な子は,どっちにしても前向きに積極的に取り組みます。ちょっと面倒くさいことでも,自分なりにやりきります。
そして逆もまた然り。主体性のない子は,選ぼうが与えられようがどちらにしても消極的で,途中でやめてしまったり適当に終わらせてしまったりする習慣が染み付いています。
やり方・考え方ではなく「答え」を教えてもらおうとする傾向がかなり強いんです。中には答えを教えてくれなかったら怒る子もいますね。
「やる気」を引き出すのが先生の仕事じゃないの⁉️
確かに,そういった側面もあります。
子どもたちが「やってみたい!」「もっと知りたい!」という教材を考えたり,授業を組み立てたりすることも必要です。ただ教科書を読んでいるだけの授業は,そりゃ退屈に決まってます。ですが,辿り着くのは
「馬を水辺に連れて行けても水を飲ませることはできない」
これに尽きるんです。本人にその気がないのに、周囲の人間が気を揉んだり強制しても無駄であるというたとえを表す,イギリスのことわざですね。
何をそんな当たり前の事を・・・。と思うかもしれませんが,教育現場では「ちゃんと先生が水辺に連れて行って,水を飲ませろ」
がまかり通ってしまうのです。
子どもが「給食を食べたくない!食べない!」といって,食べずに帰ると
→食べさせないとは何事か😡ちゃんと給食を食べさせろ!
子どもが「宿題をやらない!やりたくない!」と言ってやらないと
→なんで厳しく怒ってくれないのか!ちゃんとやらせろ!
こうなるんですよね。今の教育現場って😨
当然ですが,保護者から言われたくないので,先生たちは本人の意思に関係なく,きちんと学校は「与える」場所になっています。
インターネット・SNS・AIが普及したこの時代,子どもたちにとって,学校の授業が「普通」では「楽しく」ありません。そりゃそうです。
スマホは自分好みにカスタマイズされ,動画は好きな時に,好きな速さで,好きなところだけ,好きなだけ見ることができる時代。
そんな多様な子どもたちの興味を一斉に引きつけることは,難題です。
ですが「与えてもらう」ことが当たり前になった子どもたちは,
授業をする先生に「ワクワク」を求めます。
「ねぇ,もっと僕たち私たちを楽しませてー‼️」
仮に満足したら,次の要求はもっと高くなり,
満足できなければ,授業ぜんぜんおもんない。になるだけです。
一方で主体的な子は何が違うのか⁉️
それは「まずやってみる」「とりあえずやってみる」が当たり前になっているんです。楽しそうなこと・そうでないこと,大変なこと・楽なこと,与えられたこと・自分で見つけたこと・・・・どんなことであろうと,自分の感情は置いておいて,すぐに行動する習慣が身についていることです。
この習慣は,これまでの小さな小さな「自己選択・自己決定」の経験が積み重なっているから身に付いているんです‼️
つまり,二極化の構造は至ってシンプル‼️
何でもやってみる習慣が身についている子
→些細なことでも,自分なりに楽しんで取り組める
→先生が工夫した教材や授業をすれば,どんどん自分で取り組んで学ぶ!
「与えられること」が染みついた子
→些細なことでも,誰かが楽しませてくれないと取り組めない
→先生が工夫した教材や授業でも,受身になって与えられるのを待つ
この差は,今の教育の仕組みでは埋まるどころかどんどん開いていく一方だということは容易に想像できますね。
二極化が加速する理由は「大人の先回り」
子どもを信じて委ねること。じっくり待つこと。
この2つが圧倒的に足りてないのです。
自分で選んで決めて,失敗する経験を大人が見守れるかどうか。
教育がなかなか変われない根本はここです‼️
勉強は学校で「教えてもらう」もの,
嫌々やるもの,そもそも楽しくないもの・・・
テストの点が低かったら,塾に行って勉強しなさい。
受験の時に困るよ・・・
そういう価値観から,まずは大人がマインドを変えていかないと,なかなか子どもが主体的になることは難しい。
学校現場であった実話ですが,「自由進度学習」を取り入れて授業を進めたところ,きちんと先生が全員に教えて欲しい,と保護者から連絡が入ったそうです。詳細を知らないので,何とも言えませんが「何だかなぁ」という感じです。
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