マガジンのカバー画像

【二章】死刑を免れた少年 死刑判決破棄

12
ここでは戦後昭和の少年犯罪で一審死刑判決が破棄された20事件25人のうち18事件22人を紹介。番号は一審の死刑判決順になります。 ❶Y田❷M本とA井❸U越とT野❹F本❺N村 ❻…
運営しているクリエイター

2022年3月の記事一覧

❹犯行時17歳の死刑判決 F

戦後の旧少年法時代には犯行時に17歳で死刑を宣告された者が複数名いる。 確定し後に少年法が改正され恩赦になった鬼頭正一、青木敏朗、李祥根。一審判決後に少年法が改正され控訴審で無期になった看守殺しのKなど このF少年もKと同様に控訴審判決前に少年法が改正されて死刑を免れた。事件の概要を記す。 いい牛骨があると誘いだし昭和22年7月12日に熊本県安蘇郡のF(17)のもとに顔馴染みの奈良県の骨細工商のTさんとOさんが「いい牛骨はないか?」と5万円(国家公務員の初任給が3000~4

❾中瀬村4人強殺事件 A(16-17)とI(16-17)

戦後2~3年の記事を見ているとこの年代は身寄りのない不良少年グループが窃盗団を作り検挙される事件が非常に多いが、人の命も軽視するような凶悪なグループも出てくる。静岡で発生した事件をまとめた 事件静岡県浜名郡中瀬村、昭和23年4月26日朝、Kさんが起きてこないのを不審に思い近隣の親戚S作さんが家の中の様子を伺うと、この家の妻と娘、前日に泊まりに来ていたS作さんの孫が風呂敷で目隠しをされ手足を縛られて絞殺されS作さんの娘は刃物で頸動脈を切られて無惨な姿で亡くなっているのを発見し