⑨ 粗暴な大男 遠藤進(19)
事件発生まで遠藤進(犯行時19)は異父兄を含めると7人姉弟で貧しく、東京の原宿二丁目でバラックで生活していた。
遠藤自身は船員や米の闇売買などをしていたが、夫婦仲が悪い父が仙台で大工をしていると聞き、昭和22年5月下旬に仙台へ出向いた。
しかし、父とは会うことが出来ずに、仙台駅で寝泊まりをしていた所に共犯者となる藤倉二郎(20)と出会い、藤倉から「一軒家で相当金を溜め込んだ老夫婦がいる」と聞き、金に困っていた遠藤から「そこへ行って金を脅し取ろう」と持ちかけ藤倉がこれを了承した