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⑲ 生野の小平事件 神戸政男(19)
女性ばかりを狙う連続強盗強姦犯
昭和23年3月29日に大阪生野区南生野町で私立探偵の妻(35)が自宅近くで衣類を剥ぎ取られて乱暴されて殺害された事件で、同年4月7日に古物商へ女性物の着物を売りに来た朝鮮国籍の神戸政男(19)が検挙され犯行を自供した。
ダンスホールで遊んだ帰り道にホロ酔いの被害者を見つけて狙ったもの。
この神戸は昭和22年11月30日にも浪速区栄町で娘婿の家の法事に行った女性(52)を乱暴し、発覚を恐れて首を絞めて殺害し衣類などを奪っていた(12月3日に遺体発見)
検挙された当日も女性を襲い首を絞めて意識を失わせ金品を奪っていた。
他にも強盗強姦5件と強盗2件の余罪もある。
また16歳の時に強姦致傷などで懲役15年に処られたが助膜炎で刑の執行停止後に本件を起こした。
神戸は昭和23年4月10日午前に拘留状請求のために訪れた大阪地検の二階から飛び降り頭の骨を折って全治3週間の怪我を負った。
少年版の小平義雄、大久保清といえるような女性ばかりを狙った言語道断の鬼畜の所業であった。
(地裁判決時の大阪日日新聞で『生野の小平』の見出し)
【昭和22年12月4日朝日大阪版】
【昭和23年3月31日朝日大阪版】
【刑集37巻6号】
【昭和23年4月8日朝日大阪版】
【昭和23年4月9日毎日大阪版】
【昭和23年4月11日朝日大阪版】
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裁判
強盗強姦致死2
昭和23年12月28日 大阪地裁 死刑
昭和26年2月22日 大阪高裁 死刑
昭和26年12月21日 最高裁 上告棄却
(強盗強姦は事実誤認で強姦のあとに窃盗を思い立ったという弁護人の上告趣意だった)
【刑集37巻6号】【集刑58】【集刑289】
【大阪日日48.12.29】【毎日大阪48.12.29】
※神戸政男の死刑執行日は不明。神戸は資料が少ない死刑囚の一人なので今後も調査し何かわかれば加筆します。