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【孫子の兵法】五事:『道』『将』
孫子曰:兵者,國之大事,死生之地,存亡之道,不可不察也(察せざるべからず=慎重に検討しなければならない)。
故經之以五事(故に之を経る五事を以ってし),校之以計(之を校ぶるに計を以てして),而索其情(其の情を索む),一曰道,二曰天,三曰地,四曰將,五曰法。
意味「孫子いわく、戦争とは国家の重大事である。国民や国家の生死はもちろん、存亡にも深く関わる行動だということを心得なければならない。5個の要素を考慮して、7個の計算で自分と的を比較し、その実情を正確に把握しなければならない。」
1、一曰く「道」
(1)戦争には、大義名分やビジョンが必要だということですが、別の角度から言えば、他人と一緒に仕事をするのにも同一でなくても価値観が共感し合える必要があると思います。
「友好的で調和のとれた人間関係は、互いに与え合うことで得られる最良の財産である。」(ナポレオン・ヒルのPMAプログラムより)
組織には価値観がある。そこに働く者にも価値観がある。組織において成果をあげるためには、働く者の価値観になじまなければならない。同一である必要はない。だが、共存できなければならない。さもなければ、心楽しまず、成果もあがらない。(『プロフェッショナルの条件』ドラッカー著)
この「道」に対する姿勢が、ちぐはぐだと思わぬトラブルが発生する可能性が高いのではと思う。
どんなに自分のことを「友だち」だと口では言ってくれたとしても、ただ好きという感情だけでは、仲間に入れてはいけないと自分に言い聞かせる今日この頃です。
(2)五事の『将』との絡みで考えてみる
①この「道」・ビジョンは、その「将軍」らしいものであるべき・・・・私なら「自分が思っていること」でないと、他人と関わりも長続きがしないし、情熱を持つことができないので・・・・きっと他の人も同じだと思います。
②一つ一つの戦争の大義名分のことを書いてあると思うのですが、現代に生きる私達にすると、この「道」は、自分自身がこの世に生まれて、仕事を通して何を実現すべき、「自分の使命」と表現しても良いのではと思います。
③自社の『事業とは?』との問いへの答えへの真摯な態度の追求。